まず、先週の記事に追記すると、
・先週も記載したように、今回の流出騒ぎの目的として日中の対立を継続させることがあげられる。APEC開催直前というタイミングからも、この推測の正当性が裏付けられる。
・公安警察の極秘資料流出については、この件は「狼煙(のろし)」であり、また捜査当局への無言のメッセージとしての意味、検察と捜査権を争うという意味において対立組織である警察に対しての攻撃でもあると考えられる。

 さて、その後「自分が流出させた」と神戸海上保安部の男性海上保安官(43)が名乗り出た。逮捕するかどうか明日(11/15)決定されるようである。この問題をめぐって日本国内では、
①中国との対立感情を煽り、仙石内閣の倒閣に結び付けようとする流れ。
②海上保安官を英雄視させ、国家のメルトダウンを狙う流れ。
③行政府による統制の強化を正当化させる流れ。という流れがある。

①中国との対立感情を煽り、仙石内閣の倒閣に結び付けようとする流れ
 中国との対立感情を煽る部分に関しては、継続して電波芸者の皆様がご活躍されているようだ。この作戦の本尊の意を汲んだ芸者がうまく機能(「危ない」の連呼、「他の国なら撃っている」等、テレビの全発言を書き起こし、キーワードを抜粋すると興味深い結果が得られるものと考えられる)し、瓦版や電波箱が利の臭いを嗅ぎわけ、ボピュリズム政治家がここぞとばかりに流言を垂れ流し始めれば、このように本尊の狙い通りの状況が形作られることになる。繰り返すが、あの程度の衝突は海保にとっては想定内のことであり、もちろん危険なことではあるが、海保の練度からすれば十分に対処可能な範囲である。そして、一般国民がよく知らなかっただけで、これまでも継続して行われていた活動の一環である。
 この件を管・仙石内閣の倒閣に結び付ける流れについては、まだ不明確である。もともと、このこと自体が作戦の主目的の一つであるとは考えにくい。また出来レースであることも考えられるため推移を見守りたい。

②海上保安官を英雄視させ、国家のメルトダウンを狙う流れ
 まず本当にこの海上保安官が流出させたのか、そして現在報道されているように背後関係が全くないのか、現時点では十分な情報はなく解析不能である。しかし、民主主義を守るための根幹である文民統制が脅かされているにもかかわらず、海上保安官を英雄視させるような流れは間違いなく作られている。この事件は、日中対立を煽ると同時に、体制・世論をなし崩しにある方向に流すための装置になっている。この状況で正論を吐きにくくさせていることを思い起こしていただきたい。

③行政府による統制の強化を正当化させる流れ。
 これは一見①、②と相反するかのような流れであるが、これもまたこの作戦の主要な目的の一つと考えられる。①、②により日中対立、好戦的な状況、民主主義の原理を否定してもよいのだというなし崩し的・情緒的な流れを作ると同時に、今回の事件の反省と称して行政府の統制を強化し、作られた流れを阻害する因子を抑制することが目的と考えられる。これを実施する主体はどうなるかという点について、本尊としてはうまくいけば誰でもよいわけである。ちなみに、①の倒閣の流れは、「言うとおりにしろよ」という管・仙石内閣に対する脅しであるとも考えらる。

 中国政府については、裏をよく読み比較的冷静に対処しているようである。ちなみに先週ご紹介した動画については、中国からの投稿であり、むしろ裏を読んだ中国の側からのメッセージであるとも考えられる。すなわち、「衝突などいままでもあったじゃないですか、なんでこの件が大騒ぎになるのかその裏を考えてみてください、僕らが争いをして一体誰の得になるんですか」ということである。

 今あの阿修羅掲示板ですら反中の投稿が目白押しである。日本を愛する人が多い掲示板であるから当然と言えば当然であるが、そこにこそ今回の、また今回同様の世論誘導作戦の要諦がある。いかに目覚めていようが、国を愛し国を憂う人々もまた一定の方向に誘導されやすいのである。先週も書いたが、何が悪であるかと考えれば「人の気持ちを利用することで災禍をなし自らは利を得る」ものこそ悪であると考える。私は日本を愛しており、日本を愛する人々や、生命や身体の危険をかけた自分達の任務が本当にそれに値するのかと誇りを持ちつつも忸怩たる思いをしているであろう海上保安官に敬意を表す一国民である。この事件について誰を非難しようというつもりはないが、ただただ邪悪な者たちに惑わされないよう我が同胞に思いを伝えたいと思いブログを書き始めました。

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