精神科の診察で、オウム真理教の元死刑囚の父親が高校時代の体育の教師であったこと、3年間一度として名前を呼ばれず「おい、アトピー」と呼ばれていたことを話した。
「『ちゃんと名前で呼んでください』と抗議はしなかったの?と主治医。
「抗議しても通じそうになかったし、諦めました」と私。
どちらにせよ、アトピーがひどかったので職員室で別の先生から「腐った魚みたいな顔やな」と言われていたし…
先生たちがそんなだから、いつからか生徒も廊下で私とすれ違う時に「うわっ、うつる」と大きな声で言いながら息を止めて歩くようになった。
同じ学年はもちろん、下の学年(中等部)の子までそうだった。
はじめは、名前も顔も知らないこの子らにまでなんでここまでされな行かんのやろう」という気持ちがあった。腹も立ったし、むかついた。
でも毎日毎日それをやられると、だんだん私が悪いような気になってくるのだ。おかしくなってくるのだ。なるべく端っこを早歩きで歩くようになった。トイレに行くのも最小限の回数にするようになった。
「私がいるから周りが不快な思いをするのだ」という認識が深く根づいたことの一因だと思う。