「人より成果を出す仕事術」の最初のトピックがなぜ印刷?と思われた方もいるかと思いますが、私が最初に印刷について書いたのには理由があります。


それは、誰にでもできそうな作業だから。


人より成果を出したいと思うとき、誰にでもできる仕事より、大きな予算が割り当てられた仕事をしたい、選ばれた人だけが参加できるプロジェクトに関わりたい、と考えるかもしれません。また、そういう特別な仕事でなければ、差別化を図ることはできないと感じるかもしれません。しかし、誰にでもできる仕事がきちんとできなければ、大きな予算が割り当てられた仕事を任せられることはありません。特別なプロジェクトのメンバーとして選ばれることもありません。


誰にでもできそうな仕事だから、手を抜いてはいけないのです。



そしてもう1つの理由は、印刷のように単純そうな作業であっても、作業する人が違えば仕上がりのかたちも違うということを、改めて確認したかったからです。


「これ印刷お願い!」とファイルが送られてきたとき、そのファイルは必ずしもあなたが作成したものではありません。「印刷」ボタンを押すだけで思い通りの印刷ができるように、ページ設定もレイアウトも整えられているファイルもあれば、一見まともに見えるファイルでも、「印刷プレビュー」で確認するとめちゃくちゃな状態ということもよくあります。


他の人の仕事が自分と同じ思考回路で作業されたものだと想定するのは間違いです。そして、その逆もしかり。仮に「ひどい」ファイルが送られてきたとしても、それはあなたがそう思うだけで、ファイルの作成者はそうは思っていないかもしれません。


上司、クライアント、取引先の担当者など、仕事で関わる人のそれぞれに異なる思考回路が、あなたの仕事を評価するわけです。つまり、人より成果を出したいなら、どんな思考回路をもって評価されても、「非の打ち所がない」と言われるような作業クオリティーとスピードを目指さなければいけません。



そんなことって本当に可能なの?って思ったあなた!


そんな思考回路のあなたを含め、さまざまな思考回路の人々を満足させる仕事術を、引き続き紹介していきます。乞うご期待!