本当に信用できるパーソナルトレーナーを探すのが難しいですね。
資格がないので。
医師は国家資格をとってるけど、
パーソナルトレーナーはどうなんですか？
一応、民間でありますよ。
アメリカに本部のある団体とか。
大きいところだとＮＳＣＡとかネスタとか。そこは試験も難しいので。
それは医学的にみて正しいんですか？
正しいですね、ちゃんと運動生理学や解剖学に基づいています。
似たような資格は日本にはないんですか？
ＮＳＣＡ・ＪＡＰＡＮとかネスタＪＡＰＡＮがあります。
最近は日本でもトレーナーの資格が出てはきたんですけど・・・
どこまで医学的か、
そして安全かどうかが難しいってことですよね？
はい。
これは裏話ですけど、
芸能界では加圧トレーニングが危険だって話が出てるんです。
取材で芸能人が行って、
放送ではよかったって言ってるけど、
実際は貧血で倒れたとか怪我したとか聞くんです。
それはＴＶ番組として無茶したりするからなんですか？
元々加圧はトラブルが少ないって言うじゃないですか。
でも実際はある可能性がある。
ああ～
自己流でやる人もいると思うんですが、
ここを気をつけないといけないよって言うのはありますか？
その日の体調を把握する自己管理能力が欠けていると事故につながります。
やっぱりテレビでは効果を早く出そうとして
無理をしがちなんです。
無理をするというのはどういうことをいうんですか？
一番多いのは貧血です。
僕のクライアントでトラブルで多いのは、
風邪をひいても二日酔いでもトレーニングをする方です。
どうしても痩せたいから１週間以上あけたくないって急いで来る方が多くて、
体調が思わしくないのに無理をして気分が悪くなったり怪我したり。
そのせいでトレーニングのペースが乱れてしまう。
貧血以外に注意することはありますか？
よくお医者さんでは血栓になるって言うんですよ。
でもトレーナーはならないと言います。
でも貧血の例のように、
トラブルがあるのにないと言ってしまうトレーナーがいると、
どこまで信用していいのかってことになっちゃう。
ネットでみても加圧トレーニングで血栓にはならないって書いてあるんですが、
医学的にはそんなことはありえない。
飛行機に長時間乗るだけでエコノミー症候群という血栓症が起こることがあるんですよ？
効果を求めたら大なり小なり副作用はあるんです。
少ないけど何％くらいはありますよと言った方がいいと思うんです。
言った方がいいと思います。
トレーナーの質も問題で、クライアントが増えれば売上があがるので、
どうしてもリスクのあるクライアントでも
抱え込んでしまうように思います。
ちょっと高血圧なんですって来ても、
「大丈夫ですよ」って言うんです。
そこはちゃんと見極めて、
「血圧が高いのでやめておきましょう。」と
判断ができるトレーナーが求められています。
血圧が高い人は難しいですよね。
でも痩せると血圧が良くなる人もいますしね。
血圧の高い人をトレーニングする場合は、
最初の負荷を最小限にして時間をかけてすれば安全なんですけど、
普通の人と同じようにしたり、
早い効果を求めたりすると危険ですね。
高血圧や高脂血症のような生活習慣病は
生活習慣がダメだから起こる病気だと思うんですが、
モテたくて体を引き締めてるカッコイイ人は
高血圧や高脂血症になってないような気がしますか？
病気にはなってないですね。
かっこよさを求めると病気にならないと思います。
なるほど、面白いですね。
みんながそこを目指すと、
カッコいい人が増え、病気の人が減るからいいですよね。
いいですね、医療費も減るし。
じゃあそう言う政策を国に求めましょうか（笑）
加圧トレーナー田中洋平先生との対談９に続きます。
