うわ~!なつかし~!
とある日曜日、ママが押し入れから出してきたものは...
そう、昔、一世を風靡した育成型ゲーム.....
たまごっち!
なんでも、幼い頃に買ったたまごっちを今でも大切に持っていたそうで...スゴー
物をすぐ捨ててしまう私にとって、ママのそういう物持ちの良いところはスゴいよなーと改めて関心
この小さいカラフルなゲームに息子くん(4歳)は早速興味津々っ
息子「パパ、これ何!?やらせてやらせて!」
私「ん。これはね、たまごっちっていうキャラクターを育てていくゲーム。でも、ちゃんとお世話しないと死んじゃうから大切に育ててあげないとだめだよ。」
息子「うんわかった!ボク大切に育てる!」
そして、その日から、息子くんのたまごっち育成の日々が始まりました
仕事から帰宅すると毎日息子くんが駆け寄ってきて、「パパ見て!たまごっちがマメっちに進化した!」とか「パパ見て!たまごっちがうんちしてる!」とか
途中、たまごっちが病気にかかったりアクシデントもありましたが...
とにかく、息子なりに大切に育てている様子...うむ、感心感心
フムフムなるほど、こういうゲームも息子の教育には良いのかもしれないなー、なんてことを思っていた矢先......そう、事件は突然やってきたのでした......
家族で一泊の旅行に出掛けていた時のことです
(もちろんたまごっちも同行)
楽しい時間はあっという間に過ぎ、高速道路に乗って帰っていると...
息子「あっ大変だ!たまごっちにエサあげるのすっかり忘れてた!」
突然、助手席に乗っていた息子くんがそう言って、コンソールに置いてあったたまごっちを取ろうとした瞬間......
ポトッ
手が滑ってたまごっちが助手席の足下に落ちてしまったのです
息子「あっ、たまごっち落ちちゃった!取れない取れない~!」
突然の事態にざわつく私...マジか
しかしながらここは高速道路...
運転中の私はたまごっちを拾ってあげることもできず、ただただ、もどかしいだけの時間が流れていく(ママは後部座席で娘と爆睡中)
息子「取って取って!たまごっち取って~!」
息子くんの要望は段々と強くなっていきます......
私「ごめん、でも今高速道路やし無理やわ。後で取ってあげるから、なっ」
その時でした
ピピピッ
聞いたことのない電子音に静まり返る私と息子くん...
ん?なんだこの音は?ま、まさか?
そう、それはエサをあげずに長時間放置していたためにたまごっちが死んでしまうカウントダウンの音だったのですおえー
ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ
段々と早くなっていく電子音...
息子「パパ!何この音!?ねぇ何の音!?」
私「......」
息子「音が早くなってるよ!?ねぇ何の音!?」
私「(息子よ許してくれ、今のパパにはどうすることもできない...)」
息子くん「早く取ってよ!たまごっちが助けてって言ってるんじゃないのぉお!?早く取ってよぉおお!」
ピーーーーーー
私「(な、南無三...)」
●時●分、ご臨終です...
そんなドラマで聞いたようなセリフが頭に浮かんだと同時に、ふと息子くんの方に目をやると...
や、やばっ
しかし息子よ、耐えるんだ...
生き物を育てるということは喜びとともに悲しみを伴うものなんだ...
やがてきっと分かる時がくる...
知るのだ、生きるということの美しさを、そして、生きるということの儚さを...
息子「く、くそっ、たまごっち死んだ...。くそっ、たまごっちが死んだ!うわぁぁあん!!」
口わるっ
これはきっとYouTubeのせいだなーなんてことを思いつつ、帰りの車内は泣きじゃくる息子くんを横目に悲惨な状態にうぉおおー
帰宅してからも変わらず息子くんは終始泣きじゃくっていました
そして次の日......
きっとまだ落ち込んでるんだろうなーなんて思いつつ、励ましをこめてシャトレーゼでアイスを買って仕事から帰宅すると......
息子「パパ見て見て~!次のたまごっち!もうウサギっちに進化してん!良いでしょ~フへへへ~」
いやいや、立ち直り早すぎて、それはそれでだめくない!?うそーん
完