こうした食文化が、独特の小売り活動を要請する。第一に、日々変化ある店頭への要請。それに応えて、小売店での商品入れ替えスピードは速い。第二に、地域ごとに異なる食材ニーズに応える店対応への要請。ローカル・スーパーが大手総合スーパーに対して互角の勝負をしているのは、故なしとはしない。「標準化された商品の週に一度のまとめ買い」や「Every Day Low Price」を標榜する欧米大手小売企業の戦略では、そうした要請に応えることはできない。 食文化の伝統は、まさに独自の小売業を生み育て、そして海外からの参入の天然の要塞となって守っているのである。