旬彩まきじ ~鮨・懐石@沼津~ 静岡おいしいもん!!! | 静岡おいしいもん!!!三島グルメツアー
2008年05月30日

旬彩まきじ ~鮨・懐石@沼津~ 静岡おいしいもん!!!

テーマ:鮨・懐石
今回の調査対象は沼津を代表する割烹料理店「旬菜まきじ」である。
まきじは、寿司や魚介料理の名店がひしめく沼津港湾内に店を構え20余年、他店とは趣の異なる懐石料理を提供する名料亭として知られている。以前の調査で評価の高かった「西庵」の店主がまきじの出身だという話を聞き、今回も期待を胸にお店を訪れる。
48.外観
慎ましくも来客を出迎える気遣いを感じる外観である。まず目につくのは大きな桜で、備前の花器にバランスよく生けられており、春の息吹を感じさせる。「味」と筆書きされた提灯と、看板の横に行儀よく立てかけられた唐傘は効果的に日本料亭らしさを演出している。さらに、足元に目を向ければ市松模様の石畳に打ち水がされており、歓迎とおもてなしの心が感じられる。
48.店内
48.店内2
お店に入って名前を告げると給仕がテーブル席まで案内してくれる。店内は、入って左側に4人掛けのテーブル席が2脚、右側にカウンター席が数席、奥には座敷席が2部屋見える。今回はテーブル席なので店内の隅々まで確認することはできなかったが、全体的に質素で静かな雰囲気であり、通路脇に自然と置かれた風情ある手水鉢が「わび・さび」の情緒を漂わせている。

日本酒は非常に豊富というわけではないが、久保田(千寿、万寿)や真澄などオーソドックスな銘柄は準備されている。特に目を引くものがなかったのでお茶を頼もうと思ったが、これまでの調査で経験した料理とお酒の相乗効果を振り返り、また師匠方のご希望もあり、今回は「ふぐヒレ酒」をオーダーした。ちなみに私は初体験である。

48.フグヒレ
料理の前にさっそくふぐヒレ酒が運ばれてきた。陶器の酒器には蓋がされていて、竹細工で作られたホルダーに包まれている。ここで、給仕がおもむろにマッチに火をつけ、蓋を開けてヒレに火をつける。ヒレはフワーッと数秒間燃え続け、そして、急いで構えたカメラのシャッターを切る前に静かに消えた。

ジミ・ヘンドリックスのギターを髣髴とさせるとまではいかないが、初めてのヒレ酒イベントにちょっと興奮してしまった。一方、ふぐヒレ酒大好き!という師匠は特に驚く様子もなく、待ちきれないとばかりにさっそく酒器に手が伸びている。

一口飲んでみると、カリカリに焦げたふぐヒレの芳ばしさが熱燗の旨みを引き出しながらホワッと口の中に広がる。これは、かなりいける。つい料理が来る前にクイクイやってしまった。同行の師匠によればこのように大きなふぐヒレはなかなか手に入らないそうで、ふぐ料理を提供しているまきじならではの一品だろう。
コースメニューは「おまかせ懐石」が7,500円/10,000円/12,000円/15,000円/20,000円(税別)の5コースから選択できる。ほかにも季節ごとの旬の食材を使用したメニューもあり、例えば冬にはフグやカニのコース料理が準備される。今回は7,500円のコースをオーダーした。

48.豆腐
わらびとよもぎ豆腐

よもぎ豆腐は色艶が美しく、よもぎ特有の香りが春を感じさせる。飲み込んだあとにフワーッと口の中に風味が広がる感じは豆腐ならではであろうか。わらびはとてもしこしことしていて歯ざわりがよく、採ったばかりの新鮮さが伝わってくる。皿底にしかれた醤油の味も濃くなくて、素材の味が生かされている。一皿に春の訪れが凝縮されている一品である。



48.タコ
ホタルイカ

黒塗りの器の上に旬の食材が色鮮やかに盛り付けられた一品。ホタルイカは艶が素晴らしく、食べてみるととても柔らかく生姜も適度に効いていておいしい。ソラマメはゆりねの器の上に載せられていて、これまた艶が素晴らしい。
見ると一つ一つきちんと皮が剥いてあるのがわかる。さすがに丁寧な仕事だ。ゆりねはホクホクと温かくそして甘く、少し粘性があることを除けば柔らかい栗のような味わいがある。エビはといえば、素材本来のプリッとした食感が十分あり、さらに生姜のピリッとした味付けがアクセントになっている。ただ、これが結構効いていて、辛いのが苦手な方には十分過ぎるくらいだろう。

48.刺身
お刺身

太刀魚とやりいか、かんぱちのお刺身である。
太刀魚は沼津のもので、やりいかとかんぱちは網代から仕入れているとのこと。焼き魚にして頂くことが多い太刀魚だが、刺身でもかなりおいしい。沼津で上がっただけあり新鮮で、身がしっかりと締まり歯ざわりもよい。かんぱちは変に脂が強くなく、イカはねっとり感が最高でどちらもおいしい。思わず笑顔になってしまう素晴らしいお刺身だった。早くもふぐヒレ酒が残りわずかだ。


48.鮨
お寿司

左からあじ、かつお、かんぱち、青柳、かいわれ、そして森口漬けの沢庵。
お醤油が塗られていてこのまま頂ける。あじは、味の付け加減が素晴らしく、シャリの暖かさとほぐれ具合も最高で完璧な一品だった。かつおはやわらかくねっとり感もよく、少し焙ってあるのか歯ごたえもよい。かんぱちは刺身でもよいがやはりお寿司で食べるのが最高で、青柳もまた新鮮でプリプリとした食感が楽しめる。森口漬けはしっかり漬かっていて結構しょっぱい。

48.酢の物
酢の物

これもまた春の香りがする一品である。
せりの独特なほろ苦さは春の味を楽しませてくれ、トマトは丁寧に皮が剥かれていて、食べてみると野菜とは思えないくらい強い甘さがある。最近トマトにはまっているという師匠方も驚かれて興奮気味だ。給仕に聞いてみると、高知県から水をなるべくあげずに栽培したフルーツトマトを厳選して仕入れているとのこと。以前テレビでその栽培方法は見たことがあったが、これほど甘いものだとは驚きである。トマトへの興奮のあまりウニやホタテが脇役になってしまったが、こちらも厳選された素材だったのであろう。一つ一つの食材に対するこだわりが感じられる一品であった。

48.竹の子
竹の子

数時間前に取ってきたという竹の子の料理。
写真手前の方は、竹の子を醤油で少し焙り、その上に鮮やか緑色の木の芽で彩っている。食べてみると、木の芽の芳香な香りと新鮮で柔らかい食感を楽しめる。ただこの木の芽、たっぷりと載せられていて見た目は美しいが、辛味がかなりあり舌をピリピリと刺激してくる。辛いのが苦手な方は少しずつ試した方がよいだろう。写真奥の方は、木の芽味噌で味付けされてるのだが、これが結構甘口で好き嫌いが分かれそうだ。ちなみに私は前者の方が好みで、柔らかいのもよいが少しコリコリと歯ごたえがあればなおよい。
48.イイダコ
イイダコ

イイダコは初めて食べるの食材である。
最初は一つ一つの塊が大きくて食べにくそうに感じたが、箸を入れてみると簡単に足一本一本で切れるように包丁が入れてある。ここでも丁寧な仕事だ。実はもうお腹一杯で全部は食べきれないかと思ったが、食べてみると想像以上に柔らかく、それは無用の心配となった。ただひとつ、これ、タコの頭だろうか?(写真下)ホルモンのように噛み切れないタコの外皮?と、その中に大量に入っているタマゴ?のハーモニーは、まるで味のなくなったチューインガムと白米をいっしょに食べているのような感じがして、正直少し、苦しかった。
ただ、これを残した同行の師匠の皿を見て、店主は「ちょっとテクニックを使いすぎたかなぁ」と笑っていたので、きっとわかる人にはその価値がわかる一品だったのだろう。もしかしたら、味よりも大事なものがあったのかもしれない。

48.ごはん
48.ごはん2
甘鯛の炊き込みご飯

食事は蕎麦か炊き込みご飯を選ぶことができる。
さらに炊き込みご飯の場合を選んだ場合は、カニか甘鯛かを選択できる。どれもおいしそうで迷ったが、今回は甘鯛の炊き込みご飯を選択する。しゃもじで全体をほぐしていると、大きな昆布が顔をだす。お味噌汁の具財のアサリは浜名湖から特に大きいものを仕入れているとのこと。お腹が一杯で少ししか頂かなかったが、炊き込みご飯は香りがよく甘鯛の旨みが出ていておいしかったし、お味噌汁もアサリの砂などなく味付けもちょうどよかった。ただ、今回のコースは全体の味付けが濃かったこともあり、やはりご飯は最初に出して欲しいとまた思ってしまった。

48.デザート
小倉のアイスクリーム

店主が「自分がアズキを好きだから」という理由で出しているという自家製の小倉アイスクリーム。濃厚ながら後味がさっぱりとしていて、口の中を爽やかにしてくれる。シンプルで和食らしく、口直しで食べるデザートとしてはこのくらいがちょうどいい。






まきじは、まさしく大人のための懐石料理店であった。落ち着いた食空間の中、腰を据えて上質の和食を楽しむには最高の場であろう。接待に利用するにも向いていそうだ。

料理の方は、例えば絵画を見るときに作品の背景を知ると感じ方が変わるように、料理や食材の造詣が深ければ深いほど楽しむことができるだろう。それらの知識が乏しく、感動的なおいしさが感じられない場合は少し割高に感じるかもしれないが、知識豊富な給仕に調理方法や素材への拘りを教わりながら懐石料理を頂く経験は貴重なものになると思う。

written by
m3

旬彩まきじ
静岡県沼津市千本港町115-4 港旬彩街
→沼津市魚町5番地201-1に移転しました。
TEL:055-951-0223
URL:http://www.makiji.jp/
営業時間:昼)11:30~14:00  夜)17:00~21:00
定休日:月曜日
平均予算:昼) 3,000円  夜)12,000円
総合評価:star2
味の評価:star3
雰囲気:star2
サービス:star3
コストパフォーマンス:star1

ランキングバナー
←どうぞ、よろしく。

WI WIREDiCONの詳細情報については、こちらのページ をご覧下さい。

bitsbitsさんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

コメント

[コメントする]

Ameba人気のブログ