西庵 ~寿司懐石@沼津~ 静岡おいしいもん!!! | 静岡おいしいもん!!!三島グルメツアー
2008年05月01日

西庵 ~寿司懐石@沼津~ 静岡おいしいもん!!!

テーマ:鮨・懐石
JR沼津駅北口を出てすぐの「ホテル・ウエスト」内にある懐石料理のお店。ホームページには寿司懐石・手打ち蕎麦の西庵とある。ネットでのクチコミ評判は上々で、このお店を目的にホテルを選ぶお客もいるようだ(宿泊者は10%オフになるらしい)。
一方で、新しく届いた食材などを題材にした店主によるブログと、それらに対する多数のコメントを見れば、この店が地に根付いた名店であることが伺える。つらつらとそのブログを眺めていると、なんと!あの皇室御用達にして非常に入手困難な銘酒「仁左衛門」と「石田屋」を仕入れたとの記事が。沼津にこんなレアな銘酒を飲ませてくれる店があったとは、少々驚きである。さらにHPでは、全席禁煙である上に12歳以下はお断りと謳っている。これは、なかなか期待できそうな店である。


31.外観
31.外観2

お店の入り口。ビジネスホテルの一階に位置するが、風情のある趣があり、懐石料理店らしい落ち着いた佇まいである。

31.店内
31.店内2

門をくぐると、なぜかそこは階段の踊り場であった。あれれ?上に行こうか、下に行こうか、お店はどこだ?うむ、どうやら2階のようだ。恐らくホテルの2階に入った都合であろうが、あの門構えからこの非常用とも見れる鉄筋階段の出現にはちょっと戸惑う。この店は大丈夫だろうか、と少し不安になるが、それは給仕の気品あるお出迎えで解消される。
案内されたテーブル席は、敷き詰められた畳の上にテーブルと椅子が置かれ、打ち放しのコンクリートの内壁に囲まれた不思議な小空間といったところか。個人的には座敷よりもテーブル席の方が落ち着くし、コンクリート打ち放しと和の組み合わせは遊び心があってなかなか居心地がよい。オーバル型に括られた窓にはミワホテルの落ち着いたエントランスが映し出され、店に入るまでに感じた繁華街の雑踏を忘れさせてくれる。

食事のコースは予約時にお願いしていた寿司懐石(月)を注文した。これは3つあるコースの真ん中で価格は7,350円。他のコースは、板前おまかせ(雪)が10,000円寿司懐石(花)が5,250円でそれぞれ準備される。他にもお寿司や手打ちそばなどの単品メニューがあるようだ。ただし、基本的には懐石料理がメインなので、お寿司のネタは限られるとのこと。日本酒の品揃えは店主が都内レベルと豪語することだけあって非常に豊富である。地元静岡の初亀や喜久醉のほか、全国の地酒がメニューリストに並ぶ。そして、その中にあの「石田屋」を発見する。


31.石田屋

【 石田屋 6,000円(一合) 】
さすがは皇族御用達である。

今回もいつもと同じ、お茶をオーダーし、料理を待つ。

うるいとアマダイの塩ポン酢和え
31.うるい
うるいは初めて食べる食材であるが、ネギのようなぬめりとシャキシャキ感に加え、独特の味わいがある。ネギの亜種だろうかと給仕に聞いてみると、うるいというのはユリ科の植物とのこと。山菜の一種ということになるだろう。さらに、うるいの葉の成長過程や採取方法を詳しく説明してくれた。さすがに、よく知っている。アマダイの方は一夜干しのような食感で、塩ポン酢が効いていてさっぱりしておいしい。

ふりなまこの柚子おろしがけ
31.なまこ
31.なまこ2

たっぷりとかけられた柚子おろしの下には大きななまこが四切れ。全くと言っていいほどぬめりがなく、身がしまってこりこりとした食感だ。加えてこの柚子おろしのさわやなこと!和食らしくどこまでも繊細な一品である。


31.白子

白子の茶碗蒸し

ウニと白子とタマゴという生殖腺の食材のみが使用された非常に濃厚な一品である。ウニは生臭さもなく、添加物の味もなく、ウニ本来のクリーミーな風味が残っている。白子は特有の濃厚さと旨みがあり、先ほどの柚子おろしの香りが口に残っているためくどさも気にならない。逆に、白子はポン酢であっさりといきたいという方は、柚子おろしで頂いた方が楽しめたかもしれない。



31.かつお

高知のかつおとふぐぶつ

ミョウガのさわやなか香りがふわりとして、食欲をそそる。ふぐはたっぷりの紅葉卸とネギを薬味にポン酢で頂く。身は柔らかくふわふわしておいしい。ぶつ切りにしたあとに、お湯を通すか掛けたかしたのだろうか。ピリリとした紅葉卸との相性も抜群で、このあたりでお酒が欲しくなってくる。
かつおといえば土佐であるが、これは季節を先取りした初かつおだろうか。まず、色艶が素晴らしい。なんとも美しく、おいしそうだ。食べてみるとカツオ特有の水っぽさがなく、柔らかくておいしい。お寿司をメインとした懐石料理屋だけあって、素材のよさが生かされた一品である。
31.ぶり

ぶり

ぶりの照り焼きである。脂がのっていて味付けも丁度よくとてもおいしい。ただ、その脂身の多さゆえ、黙々とぶりだけを食べていくのは少しきつく、なかなか箸が進まない。ご飯があれば、と思うが、このあとにはお寿司が控えているだろうし、それよりもむしろこのぶりは酒のあてとして頂くのが正しい在り方であろう。という結論に満場一致で達し、ついに禁断の日本酒をオーダーする。銘柄はもちろん、「石田屋」である。


「すいません。石田屋ください。えっと、お猪口の方を、あ、はい。そうです。1500円の方で。
予算オーバー分は、自腹を切らなければならないのだ。

31.石田屋2
黒龍 石田屋
「石田屋」は、1年に一度11月頃に出荷され、4合瓶で10,000円(定価)もする高級なお酒であり、さらに市場ではその希少さから5倍ものプレミア価格がつくという非常にレアな銘柄である。ネットでは何度も見たことがあるが、実物を見るのは今回が初めてで、長年追い求めていた銘酒とのご対面に若干感傷的になりつつ、その神々しさの漂うラベルにしばし感動する。
ちなみに、3人ワンコインずつということでオーダーしたのだが、お連れの師匠方のお心遣いで最初に頂けることに。そして、いざ一口。綺麗にスッと入ってきた。心配していた古酒特有のくせはなく、黒龍らしくとても飲みやすい。酒好きからは綺麗過ぎると言う声も聞かれそうな味だ。と、ここまでは以前飲んだ同酒造の「しずく」あたりに似ているが、
そのあとに複雑な風味が口の中に広がってくる。これがよく熟成された古酒ならでは味わいだろうか。この味を文章で表現するのは残念ながら無理そうだが、何年間もプレミア価格で流通している理由がわかった気がした。
3人で少しずつお猪口を回し飲みし、飲み終えるときには先ほどのブリの姿もなくなっていた。


31.穴子

穴子と海老芋の炊き合わせ

穴子の煮物とは珍しい。素材の味が生かされていて、柔らかくおいしい。お酒を残しておけばよかった。海老芋は割と大きく、煮くずれしてないためか、海老のような形状がわずかに残っている、気がする。食べてみると特有の緻密な肉質と粘りがあり、柚子味噌を掛けるとより上品な味を楽しめる。ただ、繊細さという面では今一歩だろうか。





31.寿司

お寿司

上段:まぐろ、金目、しまあじ、えんがわ、
下段:ミョウガ、かいわれ、タマゴ







今回、一番びっくりした料理がこのお寿司である。普通のお寿司屋さんにはないネタもあり、どれも感動的なおいしさだった。また、特筆すべきはシャリであり、丁度よい暖かかさとそのほぐれ具合は最高だった。どれもおいしく一気に食べてしまったのでコメントが簡単になってしまうが、ここはご容赦を。
エンガワ:コリコリと十分な歯ごたえがあり、噛んでいるうちに甘みが出てくる
しまあじ:これもコリコリした食感でおいしい
まぐろ:トロかと間違えるほど口の中でとろける食感
金目:少しあぶってあるのか、香ばしく、これもまたとろけるおいしさがある

上段の4つのネタがあまりにもおいしかったのでたて続けに食べてしまい、下段の3つが残ってしまった。ミョウガもカイワレもその間に食べるべきだったと少し後悔する。ただ、タマゴはふんわりと焼かれていて単体としてとてもおいしかった。


31.アイス

戸田塩を使用したアイスクリーム

見た目は普通のアイスクリーム。食べてみると濃厚なミルクが効いていて、冷んやりとしたミルキーかつクリーミーなアイスにほのかな塩の味が感じられる。この塩は、塩キャラメルのような甘さを引き立てるための相乗効果とは少し違った、アイスクリームのさっぱり感を際立たせているようだ。後味も甘ったるさがなくとてもさわやかだ。





31.塩ポン酢

戸田塩ポン酢

とある常連客の紹介である旨を告げると帰り際にオリジナルの「戸田塩ポン酢」をお土産に頂けた。まだ非売品であるとのことで、近日中にネットで販売を開始するそうだ。

後日、家で作った豆腐サラダに戸田塩ポン酢を使ってみた。無料で頂いたから言うのではなく、掛け値なしでおいしい!なにせ、ありきたりの私の料理が5割増しでおいしく感じられる。豪快な男料理の隠し味としても使えそうだ。ポン酢というよりは、新鮮なレモンを絞ったばかりのような風味で、サラダにも焼き魚にも、しゃぶしゃぶにも合いそうだ。現在は既に発売されており、西庵のHPから購入できる。(200ml、\650)是非、お試しあれ。

今回調査を行った「西庵」は遊び心のある空間の中で季節の料理や豊富なお酒を楽しめる素晴らしい懐石料理店であった。給仕も豊富な知識と丁寧なサービスを持ち合わせており、質問にも的確に答えてくれて気持ちよく食事を楽しめた。今回は、特に「石田屋」を飲むことが出来たことと、そして感動的においしいお寿司に出会えたことが大きな収穫だった。逆に残念だったのは、店主自らによる手打ち蕎麦を頂けなかったことで、次回伺うときはぜひ蕎麦懐石に挑戦したいと思う。

written by
m3

西庵
静岡県沼津市高島町5-11 ホテルウエスト内
TEL:055-922-7110
URL:http://www.numazu-seian.jp/
営業時間:昼)12:00~14:00  夜)17:00~22:00
定休日:日曜日
平均予算:昼) 3,000円  夜)8,000円
総合評価:star4
味の評価:star4
雰囲気:star4
サービス:star4
コストパフォーマンス:star4

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