昔の子どもキャンプの姿にびっくり! | 迷った時は旅に出ろ ~自転車日本一周(完)~
こんばんは。
こんな時間ですがブログをサクっと書きます。

先日まで実家の民宿赤かぶ主催の
「南飛騨自然塾」にスタッフとして参加してきたのですが、
とにかく年々子どもの生活レベルが低下している現状を心配しています。
もちろん自分たちもそこに含まれていて、
自分より先輩の方々、主に50~60代の方々が持っている生活技術の高さにはとても及ばないと思っています。
やはり、戦後の貧しい日本を支えてきた諸先輩方の懐の深さはすごいと思うのです。(全ての人に対してではないですよ。中にはえっ!!??って思う人もいます。)

自分が子どものころの南飛騨自然塾、当時は赤かぶキャンピングスクールと読んでいましたが、その頃はもっと個々の能力が高かったように思うのです。
みんなで協力して問題解決していく力や、ロープワークの知識、料理の知識、道具管理の注意意識、工夫する力など。
そのぶん悪さもたくさんしましたが、生活力ははるかに高かった自信があります。

今日、ちょっとキャンプ場に行く用事があったのですが、
そこで興味深い本を発見しました。


子供向けに発刊されたアウトドア教本です。
中身はマンガや写真で構成され、明らかに小学生か、中学生程度に向けて作られたモノのようです。

その中、最初の方にはテントの張り方が記されていました。


迷った時は旅に出ろ ~自転車日本一周!~

$迷った時は旅に出ろ ~自転車日本一周!~


これ、皆さんできますか?

簡単そうに見えますが、よく見るとかなりの部分が省略されています。
特にロープワークの部分。
具体的なロープの留め方が書かれていません。
ちなみにこの本のどこにも。

テントの種類についても、今とは大違い。
例に挙げられている4種類のうち、ペグ無しでも自立するものは1種類、ドーム型しかないのです。


この本は自分が生まれるより前に発刊された本です。
つまり、当時の子どもはこのくらいのことはできた、もしくは、その親はなんとかそれができたり、何らかの情報を得ることが出来た と推測できます。
インターネットも無い時代だから、周囲の人が知っていたとか、本が出ていたと考えられます。

そして教えられた子どもたちも、その情報をもとにテントを立てるくらいのスキルは持っていたのではないかと思うのです。



実際のところはわかりませんが、それはすごいことだと思うのです。



ここ数年のキャンプで、食卓がどんどん寂しくなっているように感じます。
とにかくおかずが少ない。
そして、みんな食べない。

スープといえばコンソメスープ。
野菜と言えば炒めるだけ。塩コショウだけで。

スタッフとしてはもう少し工夫してほしいなぁって思い、ヒントやきっかけを与えるのですが、なかなか実現しないのが現状です。
普段こどもたちの食卓にはもっと色んなものが並んでいるはずなのに、目の前の食べ物と調理方法がつながらないのが原因でしょう。
実際、何度も来ている子は普段自らお手伝いをし、スキルアップして翌年のキャンプに望んできます。姿を見ていればそのことがよくわかります。


とはいえ、南飛騨自然塾でたった4泊5日過ごすだけの子どもたちでも
初めての参加の子も最終日近くにはかなりのスキルアップを魅せてくれます。
やれば出来る子がほとんど。
ただ、親が危ないからってやらせていないだけなのかもしれませんね。
可愛いのはわかるんですが、痛い目をみても実際にやらせるのはとっても大事なこと。
自分は3歳で包丁を持たされ、それこそ何度も指を切っていますよ(笑)
今では親に感謝です。


このキャンプでは、子どもたちに「お手伝いをしよう」と言っています。
お母さんやお父さんは君たちより早く死ぬ。
でも君たちよりたくさんのことを知っている。
今の世界があるのは、子が親をちょこっとづつ超えてきたからだ。
ちょこっとだけ、便利にしよう、良くしようと、がんばってきたからいまがあるんだ。
だから、今のうちに親から色んなことを勉強しておきなさい。と。


ふと手にとった昔の本から、そんなことを思いました。
自分への戒めも込めて。