女体山を征し、さらに一気に山を下る。
階段が整備されているがその間隔は狭く、数が多い。
それだけこの坂が急であることを物語っていた。
一休み、ちょっと止まると膝が勝手にガクガクしてしまう。
下山時間30分。
午後16時。
出発から43日を経て、
ようやく88番大窪寺に…

キタ━━━(゜∀゜)━━━ッッ!!
…ってあれ?
山門は?
あ、こっちですか。
山門を内側から出て、改めて一礼。
最後の納経。
幸い人も少なく、本堂、大師堂
共に真ん中の一番いい場所でお経を唱えることができ、
最後にしてなんとも気持ちいい。
ほとんど見ないで言えるようになったが、
最後はじっくり、字を捉えながら読み上げた。
気持ちはと言えば、お寺に着いた時がピークで
あとは案外あっさりしていて、まだ道半ばといった気分だ。
と言うのも、現在位置は田舎の山奥といった感じで
これから10番のお寺へ向かい、
さらに1番へと戻ろうと考えているからです。
まだ2日ほどかかります。
さらに和歌山へ戻り、いつも見守ってくれている
和歌山のおばちゃんたちと高野山へと向かい、
奥の院にてお礼参りが残っています。
そこでようやくこの遍路旅も終わりを迎えます。
それより何より今夜の寝床が決まっていない。
納経を済ませ、山門前の土産屋で少し聞き込むが、
やはりこの先にいい場所はなさそう…。
そこで紹介されたのが、トイレの前の東屋でした。
けっこうここで野宿する人がおるんやと。
近くを歩き回ったけど…やっぱりここしかなさそうだ。
ツェルトをなんとか張り終えた頃、雨が降りだした。
なかなか強い雨や。
もしあのまま当ても無く進んでいたら…。
今は一眠りして起きたとこです。
もう少し寝よう。
雨が吹き込むし、時折風が壁を揺らす。
その拍子に内側に結露した水が跳ね飛んで顔にかかる。
明日も雨かな。
どこまで進めるだろうか。
もう少し、つづきますよ。