コラムニストの尾藤克之です。
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『3時間で身につくClaude活用術』 (WAVE出版)
「天上天下唯我独尊」は釈迦が誕生時に発したとされる言葉だ。読み方は「てんじょうてんげゆいがどくそん」。
釈迦は摩耶夫人の右脇から生まれたという伝説があり、生まれてすぐに七歩歩いて天と地を指し、この言葉を発したと伝えられる。多くの人が「ただ私だけが尊い」という傲慢な意味だと誤解しているが、本来は全く異なる。
「唯だ我、独として尊し」、つまり「天上天下にただ一人、誰とも代わることのできない人間として、何一つ加える必要もなく、このいのちのままに尊い」という発見を示す言葉である。
財産、名誉、地位、家柄、健康などの条件によって人間は尊いのではない。能力や業績で序列をつけるのは人間の業であって、本来の人間の尊さは無条件である。
釈迦は生涯このことを明らかにせんと歩んだ。弟子たちが感動を込めて表現したのがこの一句だ。古い仏典には「天上天下唯我為尊」との表記もある。
日本の魯山人が好んだ言葉としても知られる。陶芸家・北大路魯山人は、この言葉を生涯の指針としたという。
バイクの暴走族のジャンパーに刺繍されることもあるが、本来の意味は正反対だ。誤解された使われ方こそが、釈迦の言葉の真意を逆照射しているという皮肉な現代風景である。
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