「私達は歩いた」③は、ここで途中でカンカン拾ったので、投げようと思ってゴミ箱探しているべさ。
(途中で空き缶を拾ったので、捨てようと思ってゴミ箱を探しています。)
http://s.ameblo.jp/bitbusy/entry-12034948630.html








「私達は歩いた」④






「あ、あのさ!また来たいな。一年に一回くらい、いい展示の時狙ってさ。」

「あーいいね!来よう来よう!毎年ホヤさん冷やかしに来よう。」

「本当?嬉しいな!それだったら、秋は紅葉が綺麗だよ~!」

「紅葉!わーいいね!紅葉だけに来~ようってか!」

「ネバちゃん寒いって~。」

「よし、暖房入れて貰おう!スミマセ~ン・・」

「もう呼ばなくていいって!」




30年間進展のないギャグで笑い合える、私達のような仲間は他にもいるだろう。

だがこの取り合わせは唯一無二の三人だ。のこちゃん、ホヤさん、そして私ネバちゃん。

ホヤさんのお陰で、美術館に通う目標が出来たのは、暮らしの張り合いになるだろう。それぞれが日々の暮らしに戻り、仕事や家事や雑用に明け暮れても、また歩こうか、あの道を。例え何ヵ所かシップを貼ることになっても。




私達は、私の帰り時間に合わせて腰をあげ、地下鉄までの道すがら、「今度来るときに入りたい旨い店」をチェックしながら歩いた。学生の頃はなかった、お洒落で個性的な店がある。いい街だなここは。冬の雪害が嘘のようだ。待ってろよ!また来てやるからな。






高速バスの中で、一枚も写真を撮らなかったことを思いだし、私は一人で苦笑した。ま、いいか。心のアルバムにしまったから。それより文章に残すのも手だな。書いてみようか、タイトルは・・三人の名前は・・。




寝たり起きたりしながら物書き修行中の私は、住む町が近づくにつれ、遅咲きの八重桜が満開な事に改めて驚いた。広いなここは、眠くもなるわ・・あー足痛い。









終り。