コント「新型花粉症」







向こうからマスクをした友人。呼び止める男。




「おい、とうとうお前も花粉症デビューか?」


「フフフ・・フフフフフ・・」


「何おかしい?」


「ゴメン、笑いが止まんなくて。フフフ。」


「なんか失礼だな!」


「まだいい薬出て無くて。フフフフフ。」


「病院には行ったんだな。」


「行ったよ。俺の新型だって。フフフ。」


「流行りもの好きなお前だから、新型が嬉しいのか?」


「嬉しいもんか!こんなに苦しんでるのに!フフフフフ。」


「言行不一致!全然苦しんでるように見えないぞ!」


「ダメだ笑い止まんない!ハハハハハ!誰か助けて!」


「お前友達なくすぞ!」


「頼むから友達でいて!ハハハハハ!」


「バイト首になるぞ!」


「もうなった!ハハハ!」


「良く笑ってられるな!」


「蛭子能収の気持ちが、今解った!フフフ・・」


「スゲー心広いな!」


「病院で、エビルギーって言われた。ハハハ。」


「何!病名になってるの?」


「エビスとアレルギーとで、エビルギー。フフフフフ!」


「何!それ、症状なの?」


「新型は、笑っちゃうんだって。ハハハ!」


「それ、困りものだな!生活に支障をきたすよ!」


「お葬式には行けないよ。フフフ。」


「そりゃ、まずいよね!」


「バイトの面接も、ちょっと笑い過ぎって!ハハハ!」


「えー?お前どうすんだ?」


「ネロとパトラッシュが天使に連れてかれるとこでも、笑える!ハハハハハ!」


「俺もそれ、パロディを思い出して笑う事あるが。」


「エリーが死ぬとこでも、笑った!フフフフフ。」


「全国の朝ドラファンを敵にしたな!」


「このまま長引けば、24時間テレビで大爆笑する!ギャハハハハ!辛い時こそ笑う!」


「お前それ、使い方間違ってるぞ!でもその頃には、花粉おさまっているだろう?」


「もうお笑いのライブに行くしかない!ハハハ。」


「そこなら、気がねなく笑えるもんな!」


「でも、スベリが売りのやつにも笑っちゃう!ギャハハハハ。ああ苦しい。」


「かえってつまんなくなる!」


「それにしても、蛭子能収は上手くやっているよな!フフフ。」


「あの人は新型花粉症じゃないでしょう?もうずっと前からああだよ!」


「いや、きっとエビルギーの先輩だよ!フフフフフ。」


「花粉症関係ないと思うぜ。」


「よし!弟子入りしよう!ハハハハハ。」


「なんか、ポジティブでいいな。」


「まずは、下手ウマ漫画の練習だ!ハハハハハ!」


「そっちかい!」