今、あまたの書評家が彼の第二段句集に注目する状況が想像されるので、お堅い書評はその方々におまかせする事にして、私は違うアプローチにしてみました。実はお堅いの一旦書いたけど、やっぱりやめました。そこは人と同じはつまんないづうさんですから、書評にも個性がないとね!(注意:本の内容に触れておりますので、そいつはまずいって人は読まないで下さい)




🎧えー、続いては小林凜著「冬の薔薇 立ち向かうこと 恐れずに」を読んで、なんか黙ってられなくなった、小五の息子さんを持つ38歳女性から、お便りが届いています。



✏ねぇ小林凜くん、おばちゃんにちょっと感想言わせてちょうだい!おばちゃん、上手い文章書けないからさ、話し言葉になっちゃうけどゴメンね。


「ランドセル 降ろし湖面に 春映る」
凜くん、中学生になったんだね。もう中学生‥‥あ、たまたまだよ!ふざけてないからね!そんな、でかい段ボールに俳句書いてパフォーマンスする凜くんはおばちゃん見たくないわ~!でも、学校生活で笑顔になれたなら、おばちゃん冥利につきるわ。


「みぞれ降り 止まらぬいじめ 折れし椅子」
驚いたよホントに!俳句で有名になった後も、いじめは続いていたんだって?最後まで別室で勉強して、卒業式は欠席したんだって?もうおばちゃん自分の息子と重なっちゃって、胸がえぐられるようだよ!


「葉桜や 祖母の幸とは 我のこと」
「母もまた 我を幸とす かすみ草」
10歳の時の句「生まれしを 幸かと聞かれ 春の宵」の対句だってね。全力で守ってくれるお母さんと、いつも寄り添う素敵なおばあちゃん。句作と家族の愛が、支えてくれたんだね!おばちゃんも見習いたいよ。


「秋の夜 点字の文(ふみ)を 読みにけり」
前作が出版されて、全国から応援メッセージが届いたんだね。多くの人の心を揺さぶって、教育現場の人達の脳天に一発お見舞いしたよね。そして俳句界の希望の星になったね!女の子から届いた点字のお便りを、長い間撫でていたあなたの姿を思うと、おばちゃんも、息子の可能性を握りつぶす真似はしちゃいけないって思ったよ。


「コスモスに 囲まれし我涙かな」
通ってる小学校では叶わなかった、教室で一日中授業を受ける事、友達とワイワイ給食を食べる事、卒業式に出る事。でもよその小学校からお招きされて、全部叶ったね!給食を食べながら、喜びと感動で泣いちゃった所では、おばちゃんも泣いたよ。


「ツリー背に 算数に泣く 聖夜かな」
「制服の 裾折る祖母や 春日差す」
秋から猛勉強をして、一月に中学受験を勝ち取ったね。凄い努力だよ。強くなったんだね。でも、でもね、そのあと大変だったね。


「天国の 雲より落ちて春の暮」
「あざみ咲く 終(つい)の学舎と 願いけり」
希望に燃えて入学したのに、そこでもいじめの対象にされ始めたね。お母さんは、冷酷で保身的な学校の対応に、いち早く転校を決めたんだって。こんな辛い事、あっていいのかい?でも君は顔を上げて進んだね!いい経験だったと思えるなんてさ、大したもんだよ!


「春の陽の 我が生き様を 照らしけり」
「羽化したる 天道虫や 我に似て」
極小未熟児で産まれた君は、お母さんの背を超したんだね。「今の僕はもう弱くはありません。」と誇らしく言い切る姿に、おばちゃんもお母さんと同じ気持ちになっちゃったよ。おばちゃん産んでないのにさ。これからも、見守っているよ!素敵な本をありがとうね!みんなも読んでみてね!



🎧さて、紹介しましたおばちゃん、お便りありがとうございました!このコーナーでは、あなたが秋に人に読ませたい本の感想を、お待ちしています!パーソナリティーは、づうさんでした!