「こ、こらっ、那智!そんなに腕を引っ張るんじゃない!」

「おっはよーせんせいっ♪ほらほら~慧も挨拶!」

「あ、ああ、先生か。おはよう。」

「ん?今日は夏休みなのになんで学校にいるのかって?

もう先生ったら、忘れちゃったの~?

今日は慧と俺の誕生日だよ!はい、だから何かちょうだい?」

「那智。いきなり来てそれは図々しいだろう。

…まあ、しかし、何かくれるというのなら…もらってやらないこともないぞ。」

(…な、何も用意してないなんて言えない…。)

「…ふーん?じゃあせんせい、今日夕方校門で待ってるからさ、それまでに準備しといてよね!」

「べ、別に気にしないでいいぞ!

僕は…先生といられるだけで…いや!!何でもないっ!!」

「ふふっ、兄さんはかわいいなぁ。

俺も兄さんと一緒☆

…ただ。それだけで済むと、思うなよ?

今日はせんせいのこと奪ってやるから…覚悟しとけよ」