お仕事 in 那覇 | 沖縄に猫とダーツと林檎を連れて移住しました

沖縄に猫とダーツと林檎を連れて移住しました

2011年、単身沖縄に移住してきたナイチャーの日々とか考えとか。

横浜ではインフラ系SE、つまりはインターネットサービスの基盤となる各種サーバやらネットワークやらの技術者としてゴハンを食べてきた私ですが、もちろん転居を機に退職してきました。

那覇での就職活動、前提として『もうこんな仕事は絶対やらねぇwww』という想いがありました。が、それ以前に那覇にはそもそもインフラがあんまり無かったのでした。

いや、無かったというのは乱暴か。求人として見る事が極めて少なかったというのが正確な所です。だがしかし、そもそも離職率が超高いこの業界、求人がないという事はまず考えられないです。少なくとも東京ではそうでした。

ニアショア、という言葉があります。オフショア、なら聞いた事があるでしょうか。

オフショアというのは、要は仕事の一部を人件費の安い海外にぶん投げる事を言います。で、日本人はプロジェクト管理やら概要設計の、わりかし上流工程をやる。ただ、言葉の違いにより緻密なコミュニケーションが難しかったり、仕事が超適当だったり、日本人側が仕事を適当に丸投げしたり、結局上手く行くケースはあまり多くないのが現状です。

そこで、ニアショアという考え方が出てきました。
要するに海外に投げていたものを、国内でも人件費の安い沖縄や北海道などの会社に外注するってことです。たとえば沖縄でもウチナーグチバリバリの地方とかはともかく、那覇では概ね標準語です。このため言葉の壁はなくなり、コミュニケーションの問題が解消されます。那覇での求人情報を見る限り、IT系にはこのニアショアに当たるであろうプログラム開発とか、コンテンツ制作などの業務が多々あります。

んで、私もこの業界への転職をするつもりです。現在はWeb関連数社と就活を行っています。WebPGとWebデザイナー、両面からアプローチしてます。

業務経験はもちろんないですが、Windows95時代にメモ帳でホームページを作ってた男なのでまあ、技術的バックボーンも多少はあるつもりです。それにコンテンツ制作の会社っていうのはそれほど大きく無かったりするのが常ですので、今までSEとしてやってきたヒアリング・調整能力などは顧客との打ち合わせ等で役に立ちます。つまり小回りを効かせていろいろと頭使って仕事やりますよん、と。

まあ私のことはおいといて。

都内で仕事してきた経験と、今回の震災による経験を考えると、これから沖縄でのITは非常に発展する余地があるんではないか、と個人的には感じています。

その理由は、『災対』にあります。

災対というのは、災害対策の略というのは普通にわかるでしょう。我々SEの中で災対といえば

①ある機器がダウンした際、同一機能を持つ予備の機器が稼働することでサービスを継続する
②あるデータセンターが大規模災害で丸ごとダウンした時、遠隔地のデータセンターに用意された全く同一のシステム群が代わりに稼働することでサービスを継続する

とっても大雑把に言うとこうなります。
で、今後は②が見直される、というか見直さないといろいろヤバイ、ということです。

お題目としては、証券や金融などの超重要システムにおいては①②ともにあって当たり前です。が、実際は予算や納期の都合から、証券システムですら②のないものは結構あります。実際にそういうモノに関わってきました。

アメリカでは911でワールドトレードセンターががっつりダウンして、ウォール街は麻痺しました。キッチリと②があれば、避けられたのかもしれません。当時のその辺の事情にはあまり詳しくないので想像ですが。

で、今回の震災。これまで現場でやってきたSEとして反省する所ですが、『まーぶっちゃけセンター倒壊とかねーよwww』なんて思って来たのは事実です。実際今回の震災でネットワークが一部断線し、システムダウン状態になった部分もありました。幸いオンライン系では無かったので事なきをえましたが、それって単に運がよかっただけです。増して今回311は、証券的には後場の場中だった訳ですから。

とまあ、今まで本気で取り組んでいたかと言われると若干疑問の残る災対について、ガチで対策しないといけない時代になったと言えるのではないでしょうか。

そうなると、コストを下げつつきちんとやらざるを得ない。
さらには災対データセンターがあっても東京都内で2箇所とかのケースも多々ありな現状ってどうなのよ、という事から超遠隔地のセンターが必要になって来ます。

ここで、ニアショアじゃないか?と。

現在沖縄のIT業務は、コールセンターのアウトソーシングがとても多いです。これは県により推進・誘致されているのが大きいみたいです。

しかしこれから、上記のようなデータセンター維持管理業務、設計を受けての構築・運用業務など、どんどん取り込んで行くベキなのではないだろうか、っていうか俺が考えるような事はもう考えてるよね偉い人は、みたいな。

そんなこんなで、今後沖縄のITは発展する!かもしれない!
という、なんとなく考えてた事のエントリでした。