ロシアの論理 | 新書野郎

ロシアの論理

ロシアの論理―復活した大国は何を目指すか (中公新書)ロシアの論理―復活した大国は何を目指すか (中公新書)
武田 善憲

中央公論新社 2010-08
売り上げランキング : 5323

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


これも外交官ものだが、上がりとなった元大使とかではなく、30代の現役の人が著者。現在は本省の核不拡散課長補佐とのことで、年齢的にも立場的にも一番忙しそうな感じだが、事実、通勤時間以外に執筆の時間がなかったという猛者ぶり。新潮新書とかの聞き書きとか語り下ろしものだったら、通勤時間でも昼休みの日比谷公園でも余裕で一冊出来るだろうが、本格派の中公新書ではそうはいかない(最近は例外もポツポツあるが)。とはいっても、外交問題にならぬ様、毒にも薬にもならん時事歴史を書き綴るだけの大使ものとは一線を画す。ロシア勤務時代にメドベーチェフ就任予想を的中させた、数少ないうちの1人で、アメリカからも注目されたそうだが、ソ連当時だと現役大使館員がそんなものを発表はできなかったろう。さすがに通勤時間だけで構想をまとめて資料を揃えてというのは無理なので、大使館勤務時に書いたものがベースにはなっているのだろうが、何かと物議もかもしていた在モスクワ大使館の分析が意外とプラグマティックなので妙に安心した。ちなみに入省は2004年なので、ラスプーチン佐藤とは接点はないと思われる。
★★