ヨーロッパの中世美術 | 新書野郎

ヨーロッパの中世美術

ヨーロッパの中世美術—大聖堂から写本まで (中公新書)ヨーロッパの中世美術—大聖堂から写本まで (中公新書)

中央公論新社 2009-07
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ヨーロッパ、中世、美術と私の三大不得意分野そろい踏み。おまけに300頁超と、新書じゃければ読むことはなかったろう本だが、これが意外と分かりやすかった。というのもこれは、著者が中世美術にとっつき悪いものを感じている日本人の為に書いたものだそうで、中公新書でありながら、講談社現代新書クラスのノリである。中世美術というと、宗教、つまりはキリスト教と不可分な印象があるのだが、その辺に感じる「とっつきにくさ」も考慮して宗教的解釈よりも、現実的視点を以て解説する。美術館ではなく大聖堂を勧めるのも、宗教画を美術として鑑賞できる異教徒の利点を生かせるからであろうか。その荘厳さに畏怖の念を感じないのも、描かれている物語の背景を知らないからではあるのだが、本来は共産圏の地下鉄駅同様、文盲対策を目的にしたものではないらしい。
★★