ドイツ参謀本部
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渡部昇一も来年は80の声を聞く事になるのか。新書も最近は祥伝社とかベスト新書だけど、この原版は1974年の中公新書。その間2回単行本で再刊があったらしいが、新書は35年ぶりに他社で復活という事らしい。それだけ名著だったのか知らないが、田毋神が推薦の言葉を寄せていて、その筋ではこの著者の本は未だに寝強い事情があるのかもしれない。ただ、復刊には著者の別の思惑があった様で、中公を絶版にしたのもある事情があったからだという。それは秦郁彦がこの本を剽窃だと批判したからだそうで、それに対する反論とお約束の南京とか従軍慰安婦を巡る「歴史認識」の持論を巻末に付けている。渡部と秦とは細部を除けば、大まかな「歴史認識」では一致していると思うのだが、それだけに余計に悔しかったのだろう。「剽窃」の部分より、この「ドイツ参謀本部」が著者の出世作と書かれたことに怒りが生じた様で、自分は「知的生活の方法」も学術業績には入れた事がないなどとしている。剽窃で出世したなどと言われれば誰しも怒るだろうが、横のものを縦にしたり、大著を新書にする技術はそれこそ「知的生活」として認めても良さそうなもの。で、肝心の内容より、その辺の事情の方が興味深かったということなのだけど。
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