マリーシア | 新書野郎

マリーシア

マリーシア (光文社新書)マリーシア (光文社新書)
戸塚啓

光文社 2009-01-16
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光文社新書も去年の「4-2-3-1」の評判が良かった様だが、その二匹目のドジョウを批判本で狙ってきた。「さおだけ屋」なんかもそのパターンだが、こちらは自己否定ではなく、はっきりと「4-2-3-1」」がナンボのもんじゃいとタンカをきっているので、この辺は「サッカー・ライター」界の競争社会を窺わせる。そこで著者がその対抗馬として出してきたのが「マリーシア」なのだが、要は欧州に南米で対抗ということ。「4-2-3-1」の杉山茂樹も南米を完全に無視していたのだが、こちらも欧州サッカーは黙殺。杉山のシステムとサイド攻撃偏愛主義もどうかと思うが、サッカーは理論ではなく、個々の力と割り切っているのが戸塚。ここでいう個々の力とは個人技ということでなく、如何に試合を優位に運ぶかというマリーシアであって、その手段は退場にならない程度までは許容される。実際に倒されて立ち上がらないとか、審判に執拗にアピールするといった行為が利に適ったものなのかどうかは分からないが、時間を進めるということ以上に、相手、もしくは審判への心理的圧力といったものを計算している様だ。そうした本場のマリーシアをJリーグのブラジル人選手に語ってもらうのだが、フランサ、フェルナンジーニョ、ボッティ、ジャーン、ぜ・カルロス、エジミウソンなど、チームはバラバラ。皆、一堂に会して話している様に見えるのだが、これはブラジル人Jリーガーが集まる店かなんかか。同じ質問をそれぞれにぶつけているのかもしれんが、ブラジル人の答えも結構似たり寄ったりではないの。来日22年のエジソン(今は川崎でコーチか)だけは、さすがに日本人っぽくて、チームワークが大切、昔の選手はもっとガッツがあったとか言っている。ブラジルは貧しいからマリーシアが発達したが、恵まれている日本人の子には難しいだろうというのが共通した意見。それでも教えることはできるとのこtだが、フランサが、日本にはどこでも学校があって、子どもたちは皆、毎日学校に行くけど、ブラジルでは、学校に行ってきますと言って、ショッピング・センターとかに行く子どもが多いとか言っているのは笑った。それは自分のことか。ちなみにフランサはぶっちぎりで、ブラジル人Jリーガーが選ぶマリーシアナンバーワンだそうだが、日本人では大久保嘉人が最多得票か。
★★