白川静
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「千夜千冊」の松岡正剛による白川静解説本なのだが、NHKのテキストからの派生本らしい。しかし、これまで白川静の研究本は一冊も出てなかったと言ってるけど、ホントかな。ここでもらしきものを読んだ気がするが、「千夜千冊」がそう書いてるんだから、間違いないんだろう。その理由は白川流が異端であったというからという訳ではないんだろうが、強烈な信者を擁する遅咲きの苦労人とっては、学界に君臨して忙殺されるより、亜流の学究生活を生涯続ける方が魅力的ではあったろう。正剛との関係は「遊」に連載を持っていたという接点だそうだが、自分の一番好きな漢字は「遊」であると白川静が言ったというのは、不器用な社交辞令の様な感じもする。ナムジュン・パイクと杉浦康平が白川静を高く評価したというのも意外だが、白川の漢字解読に芸術的センスを感じとったのだろう。その辺が学術方面による抵抗の一因なのだろうが、文献至上主義に陥った文系学問にも学者のセンスといったものがこれからは要求される時代になった。その点、中国の白川静評価なども気になるが、漢字を日本語のものにしたという意味では、功労者なのか、盗人なのかよく分からんところだ。
★★
