間宮林蔵・探検家一代
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「中日新聞」に連載されていたものらしいが、著者自身がロビンソン・クルーソーの実在を「発見」した探険家とのこと。ということで林蔵の評伝というよりも、林蔵が辿ったサハリン、アムール川流域を著者が辿るという「探検記」がメイン。これが本人も認めている通り、ドタバタ珍道中みたいなもので、ロビンソン・クルーソー(のモデルと言われている人物)の家を発見した探険家としては、ちょっと情けない結果に終わっている。ロシア語も出来ない日本人が一人で「極東の地」に乗り込むと、どうなるかという意味では興味深いものなのだが、テクノロジーが発達した現代でも、こうなのだから、あらためて林蔵の偉大さを知らしめたといったところなのだろうか。それにしても、幾ら専門家だからといって、何も68と70の言葉の通じない姉弟を「探検」の案内役にしなくてもいいのはないかとも思う。結果的に著者には高くついた様だが、中日新聞と婦人公論でカバーできたのだろうか。後は、シーボルト事件の地図を見にライデン大学まで出掛けた話と、林蔵のアイヌ人妻の究明なのだが、やはり「ドタバタ」の部分が浮いている様な気がする。林蔵かドタバタか、どっちかに絞った方が良かったのではなかろうか。
★★
