中国はチベットからパンダを盗んだ  | 新書野郎

中国はチベットからパンダを盗んだ 

中国はチベットからパンダを盗んだ (講談社プラスアルファ新書)中国はチベットからパンダを盗んだ (講談社プラスアルファ新書)
有本 香

講談社 2008-09-19
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まあその通りではあるのだが、これはぺマが再三言っていることか。著者は旅メシものなどを書いている人らしいが、先の「騒乱」で企画が通ったということなのだろう。その意味では「騒乱」で利益を得たことになるのかもしれないが、同時に中国からはマークされることになるだろうから、特にチベット方面への取材には支障をきたすことになるのかもしれない。講談社の人からも「別に中国が嫌いな訳ではないですよね」と聞かれてしまったとのことだが、冒頭で「中国側のいかなる言い訳も取り合う必要は無い。非は100%中国にある」と宣言してしまっているから、完全に闘争宣言だ。その威勢はよいし、フリチベのオルグとしては有効だと思うのだが、+α とはいえ新書でコレはどうか。中国人の友人が多いことは確かなのだろうが、どうも都合の良い「中国人」や「チベット人」を一般化してしまう点は気になる。チベット人やインド人を無垢なる存在として描きたいのは分かるが、実際はそう単純な構図ではなかろう。最近、こうした女性による「嫌中」が増えてきているのを実感させられる場面が多いのだが、中国にとっては「味方」であるはずの「日本人女性」が中国に敵意を見せることはこたえると思う。「韓流」に倣って「華流」など仕掛けたりもしたのだが、結局、「港台」の明星に比べて「国産」はどうも垢抜けない。日本の女子高生が大声大会で「李登輝ガンバレ」と叫んだという話は知らなかったが、これは中国共産党にとって抜き差しならぬ事態であろう。中国人は「日本は中国から台湾を盗んだ」と大声で叫びたくもなろうが、パンダの外交力は李登輝のそれを凌駕していることを鑑みると、世界がパンダにチベットの国籍を与えることが外交戦争では有効な武器となるだろう。