これが中国人だ!
![]() | これが中国人だ!―日本人が勘違いしている「中国人の思想」 (祥伝社新書 113) 佐久 協 祥伝社 2008-04-23 売り上げランキング : 202498 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
こりゃまた豪快なタイトルだが、著者は元高校教諭で、漢文関係の新書を祥伝社から何冊か出している人らしい。よって所謂、現代の「中国通」ではなく、古典系の「中国通」ということになる。この本でも春秋時代から、人民共和国までの故事をひきながら、中国人の性格を解説しているのだが、果たして「中華四千年」の歴史において、「中国人」の性格が連綿と引き継がれているかというと、それも疑問であろうし、そもそも「中国人とは何者か」という定番の論考に行き着いてしまうのではないかとも思う。もっとも、当の中国人にとっては自分たちは「黄帝の子孫」だという意識がある様だし、その歴史感覚をみても、中国駐在経験とかで「中国通」を気取る輩より、こうした古典に根ざした「中国通」の方がまだマシには思えるだろう。しかし、著者は慶應高校で「最も人気のある授業をする先生」に選ばれたこともあるそうだが、こんな中国人観を慶應の生徒に教えていたのだろうか。儒教は韓国が継いで、仏教は日本が継いで、道教は香港、台湾が継いだとか、ロシアと違って資本主義の経験は豊富だったから混乱なく移行できたが、民主主義の経験は全くないといった説明は秀逸だと思うが、南京とか靖国の問題は「正論」だったりする。残虐系の話も多いし、高校生にはどうだろうか。昔は結構「毛沢東主義者」の教師なんかがいたもんだが、みんなそろそろ定年を迎えた頃かな。
★★
