変わる中国 変わるメディア  | 新書野郎

変わる中国 変わるメディア 

変わる中国 変わるメディア (講談社現代新書 (1951))変わる中国 変わるメディア (講談社現代新書 (1951))
渡辺 浩平

講談社 2008-07-18
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著者は広告会社(博報堂かな)から研究者に転じた人の様で、現在は北大院准教授とのこと。親中ポチのサーチナ文化人、高井潔司が上司に当たるのか。同僚には極左ノモサの玄武岩もいる。となると、「読み方注意」のメディア論かと思いきや、わりとマトモな話だった。新聞、放送、広告の3本立てで、現在の中国メディアの現状を説明しているのだが、元広告マンだけあって、新書の役割を十分に意識したタイムリーな企画だと思った。そのポイントとして「メディア・グループ」を挙げている。これは人民日報、新華社、中央電視台という「特殊3社」の存在を浮き彫りにし、「党」と「民」、「社会主義」と「資本主義」、「宣伝」と「競争」という二項対立が中国メディアの本質であることを明確にする狙いからかもしれない。当然ながら、今の時代、「宣伝」に人民が満足する訳はなく、特殊3社の「影響力」を残しながら、メディアの市場経済化も推し進めなくてはならないという矛盾の延長線上に「ダンボール肉まん」や「中国青年報事件」があるのだろう。湖南電視台の「超女」については話には聞いていたのだが、よく整理されていて興味深かった。著者は欧米のリアリティ番組がそのモデルとしているのだが、湖南だし、ヒントは香港のミスものだろう。「紅衣教主」の雛形はウィリアム・ハンより宮雪花ではなかろうか。「終章」では中国人留学生の長野騒動の見方などを紹介しているのだが、これも高井とは違う見解だ。政府に演出された「親日」などより、自然発生の「反日」の方がまだ健全なものなのかもしれない。
★★★