野球の街ニューヨーク  | 新書野郎

野球の街ニューヨーク 

野球の街ニューヨーク (平凡社新書 433)野球の街ニューヨーク (平凡社新書 433)
宇佐見 陽

平凡社 2008-08
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著者は「企業勤務」という人らしい。何でも東海岸に駐在経験があり、そのときに業務のかたわら北米野球を研究したのだとか。既に大リーグ本を3冊も出しているそうだが、これ1本で生活するには微妙な年齢に差し掛かってしまった様だ。日本で視れる、大リーグ中継は夜中とか午前中とかだし、ほぼ毎日ときたら、会社勤務との兼業は辛いものがあるだろう。ということでかどうか分からぬが、もっぱら大リーグ史に的を絞った研究を続けている様で、古巣のNY野球観戦裏話を交えた、ニューヨーク野球史。ジャイアンツとドジャーズの移転話が中心になるのも、それがNY野球史にとって、最も重大なものだからなのであろう。前の生島淳の本によれば、ヤンキースのファンとメッツのファンは口を利かないほどで、松井も松坂も応援するなんて言うのは禁物だなんてことが書いてあったが、どうもそんな単純なものでもない様だ。ヒスパニック系はわりとヒスパニック系をチームと関係なく応援する傾向があるとのこと。メッツとヤンキースのファン層が違うのは事実だろうが、地元っ子のコアなファンでもない限り、禁物なんてことはないんじゃないかな。事実、著者はヤンキー・スタジアムにも、シェイ・スタジアムにも通っていたらしい。それにしても、大リーグはNBLやNFLに比べて人気が低下しているというのだが、なんちゅうバブルだ。チケットが3年前の10倍って、とんでもないな。プレミア・リーグとかも、何百ポンドもするらしいが、ほとんど毎日やってる野球が、何であんなに高いんだろう。松井に年俸15億も払うとなると、そうなるのかも知らんが、野球に限らず、何でもイベントものは天井知らずの傾向があるな。NY自体の観客のパイは大して増加してないんだろうが、やはり「輸出」という側面が大きいのだろうか。地元っ子にしてはいい迷惑なんだろうが。