美しい言葉づかい  | 新書野郎

美しい言葉づかい 

美しい言葉づかい―フランス人の表現の技術 (中公新書 1957)美しい言葉づかい―フランス人の表現の技術 (中公新書 1957)
井村 順一

中央公論新社 2008-07
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副題に「フランス人の表現の技術」とあるのだが、完全にフランス中世宮廷史の話だった。著者は仏文の名誉教授の人なのだが、仏語辞典などを作っていたらしい。そこで近代フランス語を完成させたのは誰かという命題が出てきたのだろうが、フランス語教師らしいというか、語学教師らしいというか、生徒不在の自分ワールドの解題みたいな感じ。正に「サロンでの洗練された会話」なのだが、この当時は国内でも、「フランス語」の普及率はそう高いものではなかったのであろう。しかし、「国語」としての「美しい言葉づかい」のフランス語を創成した宮廷文化は革命で打倒された訳だが、現在の共和国が受け継いでいる「美しいフランス語」との連綿性はあるのだろうか。