訓読みのはなし
![]() | 訓読みのはなし 漢字文化圏の中の日本語 (光文社新書 352) 笹原宏之 光文社 2008-05-16 売り上げランキング : 14470 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
阿辻先生の後継者という訳ではないんだろうが、岩波に続いて2冊目の新書らしい。経済産業省「JIS漢字」、法務省「人名用漢字」、文科省「常用漢字」の制定・改正にも携わっているという「体制側の人間」なのだが、漢字の規格が三省庁(もっとあるのかもしれん)に及んでいるとは知らなかった。国審だけで十分かと思うのだが、それぞれ色々と軋轢があるのだろう。一番、緩そうなのは「人名用漢字」の法務省だが、最近のキララだのウララだのの「珍読名」は各自治体の裁量。なんでも「斎藤」と書いて「ナカジマ」と読ますフザケタ苗字も存在しているらしいから、最近のバカ親の珍読名づけも、平民が苗字を持てるようになったとき以来の伝統なのかもしれない。それが、世界一の苗字数の乱立を招いたとも思えるが、アメリカでも韓国でも苗字データーを公開しているのに、日本は熱心ではないとのこと。というか、ようやりきらんからではなかろうか、好事家が作ったデータは一体どこまで信用できるものなのか。と、別の話の本みたいになってしまったが、これはあくまで「訓読み」の話。訓読みだから日本だけでやってりゃいいのかとも思うのだが、そう考えるのは素人で、中国語、朝鮮語、ベトナム語といったところと対応させて、ようやく日本語の訓読みの特殊性が分かるというもの。「漢語」を軸にして、この三ヶ国語を勉強するという人も多いのだが、その場合、中国語は「普通語」ではなく、「広東語」をまずマスターすることがお勧め。理由は分かりますよね。
★★
