空の戦争史
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所謂「空爆の歴史」を振り返ったもの。著者は広島市立大学広島平和研究所教授という肩書きの人。ここはチャイナスクールの親玉だった浅井基文が所長をやってるトコで、中国や北朝鮮の核が問題になることはなく、平和を阻害しいているのはアメリカと日本の帝国主義というスタンス。つまりココが目指している「平和」と我々が望んでいる「平和」にはズレがあるのだが、この著者も著作をみると大月とか、その傾向ではある様だ。ただ。今回は講談社新書であるだけに、あまり色はない。というか大戦期の空爆黎明期に重点をおいているから、自然にニュートラルになったということか。空爆を実行するにあたり、落とされる側を非人間化して、破壊ではなく、殲滅という思想に持っていったという流れは興味深い。ルメイの話なども出てくるが、ディズニーがその日本人を非人間化するイメージに協力して映画を作ったというのは知らんかった。重慶空爆が例の反日アジアカップに繋がったという話があるけど、これは落とされた側(といっても大部分が当時の生存者ではないが、落とした側を非人間化した例であろう。それを考えると、ルメイに戦後、勲章を与えたという日本という国はどう理解しようか。早乙女勝元などは怒っているみたいだが、これは落とされた側が、落とした側を人間化する儀式だったのかもしれない。前にB29墜落乗組員の追悼を続けている人の本も読んだが、アメリカ兵が墜落して、連行される時に、その「人間の顔」をみたことが原点となっている様だ。この日本の裁判、処刑について、ヒットラーはドイツで、連合軍兵士に同様の扱いをすることを拒否したとのことだが、ナチス政権下でも、裁判には「人間の顔」が残っていたということなのかもしれない。
★★
