ゲイ・マネーが英国経済を支える!?  | 新書野郎

ゲイ・マネーが英国経済を支える!? 

ゲイ・マネーが英国経済を支える!? (新書y 190)ゲイ・マネーが英国経済を支える!? (新書y 190)
入江 敦彦

洋泉社 2008-03
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著者は京都ものとイギリスものを出しているロンドン在住のゲイの人とのこと。イギリスのゲイ・マネーは十八兆円にも上るという真偽不明のデータを根拠に如何に英国ではゲイの影響力が強いかということを切々と綴ったものだが、オネエ言葉とは違うんだろうが、つまらんジョークが嫌味みたいに節々に挟まれていて、どうもいけ好かない。実際にこの様な話し方をするゲイの人は少ないと思うのだが、オネエ言葉のタレントが登場する番組を不快だとコメントした日本の大学教授を差別者呼ばわりしているから、この文体が嫌いと言ったら私も差別者ということになってしまうのだろうか。あちらではなんでもゲイに対する差別に厳格で、その様な無神経な話はできないそうだが、宗教的戒律があった訳ではない日本では、「オカマ」の類の言葉は侮蔑語としては成立しないではないかと思う。キリスト教文化圏でゲイが差別されてきた時代は長かったし、今でもその状況は残っているかと思うが、こうゲイは高収入、高学歴、文化的、進歩的、平和的などと「逆差別」よろしく煽ってしまうと、その対極にあるだろうイギリスの労働者階級の反感もかうのではなかろうか。まあこれは日本向けの啓蒙書なのだろうから、別に構わないけど、ますますドン引きしてしまう可能性もあろう。ゲイにもIT長者がいて、ホームレスもいる訳で、有力企業にゲイの人間がいるからといって、それをゲイ・マネーに試算するのはどうかと思う。「外人マネーが英国経済を支える」なら、まだ説得力があるのだが、ゲイのインド系イスラム教徒に人気テレビ・プロデューサーがいるというのはちょっと驚き。こういうのも「アリ」なんだね。