ロンドンの美術館  | 新書野郎

ロンドンの美術館 

ロンドンの美術館―王室コレクションから現代アートまで (平凡社新書 409)ロンドンの美術館―王室コレクションから現代アートまで (平凡社新書 409)
桜井 武

平凡社 2008-02
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そのまんまロンドンの美術館を紹介した新書。著者は熊本市現代美術館館長というお方で、大英勲章MBEを授与されているという。私の様な人間が行ったことがあるのは大英博物館くらいなのだが、英国では他の美術館も多くが入場無料である様だ。つまるところ、美術評論家の話についていけない以上、興味があった話はこの件くらいものなのだが、その辺は色々と詳しく書いてあって有難い。結局、有料に踏み切れないのは、有料化したら、入場者が激減することが明らかで、その入場料収入は運営を賄えるほどの規模にはならないからということらしい。実際にサッチャー政権下で有料化に踏み切った美術館が沈没下してしまった例があるそうで、有料美術館では寄付や補助金集めにも障害があろう。何かと狂乱物価のロンドンでは美術館が貴重なオアシスとして機能していることは想像に難くないが、観光資源として量りない貢献をしている訳だし、強奪品展示の件でも責められていることも、有料化へのブレーキとなっているのだろう。かくいう私も旅先では一応「コース」として博物館に出向いたりもするのだが、国外客の入場料が国内の何倍もするという本末転倒な国もあったりする。しかし、上野の博物館とかには一度も入ったことがない。そんな所に行きたいという来日客にも会ったことがない。有料であるらしいことは知っているのだが、あそこはどういう人が行くものなのだろうか。
★★