ブッダの旅

丸山 勇
ブッダの旅 カラー版
岩波新書のカラー版。これも写真家著者なのだが、30年以上もこのテーマでやっている人なので、ブッダ誕生から、その死までの物語も分かりやすく、手馴れたものだ。逆に併催されている専門家によるブッダ解説の方が分かりにくい。ここに登場するブッゆかりの地のいくつかは、私も行ったことがあるのだが、例によって、暑くてウザイ野郎がつきまとってくるところばかりだし、元々宗教心の欠片もない人間なので、そこで精神世界の探求などしようもない。しかし、満員電車の中でこのカラー新書を眺めていると、何か無常を感じるから不思議なものだ。まあ単に暑苦しい追体験がフラッシュバックさせただけなのかもしれないけど。しかし、お釈迦さんも、若い頃は随分と放蕩をしたそうだが、ある日、待女たちのあられもない寝姿を見て出家を決意したというから、やはり「無常」を感じたのだろう。北の将軍様も「喜び組」に無常を感じていたなんて証言もあるのだから、誰しも宗教心の萌芽はあるのかとも思う。宗教はアヘンだと今でも信じている私も、人生の曲がり角にさしかかって、賽銭箱に10円くらいは入れる様になった。今でも家の宗派が何であるのかは知らんのだが、自分の墓や身内の葬式も、そろそろ考えなくてはならんだろう。今は俗世間の本をどれだけ読めるかが勝負なので、仏教本は死後にでもゆっくり読みたいものだ。
★★