韓国・北朝鮮の嘘を見破る
鄭 大均, 古田 博司
韓国・北朝鮮の嘘を見破る―近現代史の争点30
「諸君」の名物特集、「ああ言われたら、こう言い返せ」の新書化だけど、十九本を再録し、十一本の書き下ろしを加えたという豪華版。元々「諸君」なので結論は、ハッキリしているのだけど、北に関しては反論するのもバカバカしい(島田洋一は、ほんとにそんな感じ)といったところなのか、そのほとんどが韓国関係。メンバーも御馴染みのところが揃っているのだけど、私の好きな小倉や水野といった名前が見られないのは、出版社の選択か、本人の都合か。その辺に関係しているのかどうか分からぬが、韓国に対する批判は妥当だとしても、それが日本(の右派)に正当性を与えるものではないという点において、ひっかかりがあったのかもしれない。結局、韓国人執筆者はゼロ(鄭、浅川は帰化済み)ということになったが、ニューカマー帰化組にして、文春知識人の呉善花も登場していない。それ以外は豪華で神谷不二なんて懐かしい名前もあるし、黒田に豊田の二大巨頭、倉田真由美まで出てきて冬ソナ批判をしていたりする。原田環の「京城」とか面白いものも多いのだが、相手がこっちを単純化しているから、こっちも相手を単純化しろといいった論理のものも多々。ケンカの作法としては、それが正しいのかもしれないし、執筆人が忌み嫌う「朝日系」「自虐系」「偽善系」といった人たちよりは、はるかにマシなのも事実だが、「あった歴史より、あるべき歴史」という魔物に対処するには変化球も必要ではないかという気もする。古田博司のいう「知りすぎた不幸」は逆説的には「無知の幸福」なのだが、「知れば知るほど嫌いになる国」という「嫌韓流」のキャッチフレーズを出すまでもなく、韓国そのものというより、「日本人は歴史を知らないから正さなくてはならない」とする韓国人の姿勢に対する反感なのではないかという感じがする。
★★