ヴェネーツィアと芸術家たち | 新書野郎

ヴェネーツィアと芸術家たち

山下 史路
ヴェネーツィアと芸術家たち
日本語なんだから「ベネチア」でいいじゃんと思うのだが、これは「ヴェネーツィア」に足跡を残した近代芸術家たちの物語。登場するのはヴェネーツィアゆか りの芸術家というわけでもなく、モーツアルト、ゲーテ、ワーグナー、チャイコフスキー、スタンダール、ヴィヴァルディとビッグネームばかり。ティツィアー ノ、ゴルドーニと地元選出の芸術家も入っているが、寡聞にて、この2人だけは名前を知らなかった。さて、ビッグネーム連中は旅の途中でヴェネーツィアを訪 れたといったパターンなので、厳密にはヴェネーツィアを舞台にした物語とは言えないのだが、作品ではなく、その人生に焦点を当てた評伝は興味深い。この時 代にパスポートやビザが必要だったかどうか分からないが、当時の芸術家たちはひょいひょい国境を超えて、仕事を求めていたらしい。まるで今日のEU統合を 先取りしている様で面白い。
★★