サウジアラビア 中東の鍵を握る王国 | 新書野郎

サウジアラビア 中東の鍵を握る王国

著者: アントワーヌ・バスブース, 山本 知子
タイトル: サウジアラビア中東の鍵を握る王国
サウジアラビアという国はアラブ世界で、どの様に捉えられているのだろうか。女性の運転禁止とか、顎髭を伸ばさなくはならないといった、ワッハーブ主義の教義を奇妙だと思うのは、あくまでも異教徒のまなざしなのだろうか。
こ の本の著者がレバノン人なのかフランス人なのか、あるいは両方なのかよく分からないが、この「アラブ世界の専門家」は現在のサウジアラビア体制には大きな 疑問を持っている。それはサウード家の建国神話、圧政、米国との関係、王族の堕落、更にはワッハーブとイスラームの整合性にまで及ぶ。いわゆる「イスラム 原理主義」に近いワッハーブに、多くのアラブ人が危機感を持っているのは事実の様だ。一方、世俗的な法律ではなく、シャーリアが統治する宗教国家の姿もま た、多くのアラブ人が理想とするところだ。そうしたジレンマにつけ込み、オイルマネーを武器に、王族の権力防衛に勤しんでいるのがサウジアラビアという国 なのだろうか。