いくら待っても岩谷からメールは来なかった。2週間が過ぎても来ないメールに幸香は岩谷の事が心配になってメールした。

幸香メール「最近どうしたんですか?元気にしていますか?心配していますから返信ください。」

しばらくすると返信が来た。

「あなたはどちらさまですか?父の知り合いですか?」どうやら岩谷の息子か何からしい。

幸香メール「はい。岩谷さんの知り合いのものです。最近岩谷さんをお見かけしなかったのでメールしてみたのですが」

息子メール「父は1週間前に亡くなりました。親子で派手に喧嘩したあと怒って、いつもの行きつけの三重の旅館に旅行に行ったんです。そこの露天風呂に入っている途中で気分が悪くなったらしく床に着いたのですが、朝になっても起きないので仲居さんが様子を見に行くともう意識がなくて。直ぐに病院に運ばれたのですが、最初の病院で医療ミスがあいまして。はじめの病院で脳梗塞と判断され血管に詰まった塊を溶かす治療をされてしまったのです。容態が益々悪くなり、2つ目の大きな病院に連れていったときには手遅れで。実際の父の病名はくもまっか出血で、まったく逆の治療をしてしまったために命を落としてしまいました。ところで、父の携帯にアドレスや着信・送信履歴のある方にはみんな連絡したのですが。あなたのアドレスや履歴は父の携帯にはないようですが。」

岩谷が死んでしまったこともショックだったが、岩谷の携帯から幸香のメールもアドレスも削除されていたことはかなりショックだった。

『幸香は家族にばれてはいけない存在だったの?幸香は結局はただの遊びだったの?』そのことの方が幸香には辛かった。

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