今回の帰郷のメインイベントは、友人の書道家、川邉りえこさんが主宰する「日本雅芸倶楽部(にほんみやびごとくらぶ)」
の二十周年記念の書道展でした。二条城の二の丸御殿、ふだん非公開となっている「台所」を会場に行われる一日限りの書道展には、わたしの知人、友人がお弟子さんとして多数参加されていることもあり、どうしても伺いたかったのでした。
こんな立て看板が。りえこさん、凄い!となぜか誇らしい気持ちに。笑
たくさんのゲストが次々とお見えになっていて、お写真をとったり談笑されたり。お着物の方も多く、華やかな雰囲気です。友人の裏地桂子さん、八巻多鶴子さんもちょうど同じくらいにいらしていて、りえこさんも一緒にパチリ。私は着物ではないので恥ずかしくて撮るのみ(^_^;)
こちらでは後程、藤舎名生の笛も披露され、書だけでなく陶芸作品も拝見することができました。この発表会の後は、みなさんで日本料理を召し上がりお茶屋遊びをされたそうです。書道を軸に、日本独自のさまざまな文化をゆうゆうと学び楽しむサロン・・・それが日本雅藝倶楽部なのではないかなと思いました。
昔のまま、照明のない建屋なのでお弟子さんの作品はあまりうまく撮れませんでしたが、多鶴子さんの作品のあたりはちょうど光が当たってなんとかとれました。お名前の「つる」をデザイナーらしく旗の生地にこだわって創作されたなんとも可愛らしくおしゃれな作品! こんな感じで幟旗(のぼりばた)にみなさんそれぞれ、思いのままの書が綴られており、どれも個性的で本当に素晴らしい展示でした。
改めて、帰宅後じっくりと読ませていただいたら・・・赤いご本「雅藝 日本文化 日本を知る」は今回第十二回目となる発表会の全作品を収録したもの。日本雅藝倶楽部の活動がよくわかる一冊で、今までの発表会の軌跡、りえこさんの作品や活動なども写真でつづられています。会場では見逃していた知人の作品もあり、みなさんの「思い」を改めて文字で読むことができ、感動もひとしお。細川元首相などそうそうたる方々も、お弟子さんとして寄稿されています。
また黒いご本「ことたまのかたち」 はこの10月1日に発売になったばかりの新刊! これはおさめられているりえこさんのことばも、作品も、あまりに研ぎ澄まされた美しさに、鳥肌が立ちました。日本という国を誇りに思える一冊です。私のまったく知らなかった世界がここにはありました。
けれどいつものりえこさんは、お着物が似合うこの流麗な文字のごときたおやかな美女。 日本雅藝倶楽部 、20周年、まことにおめでとうございます!
父は書道師範で、趣味で書道を続けていました。小学生くらいまでは毎年書初めの特訓をされてそれが本当に嫌で嫌でしかたなかったわたし。中学の書道の時間はサボっていた記憶しかありません。おかげで悪筆のまま年だけ取ってしまいました。
それにしても「赤いご本」でお弟子さんの書を見ていると、書がそのひとを映すものだということがよくわかります。知人の書は、それぞれが「ああ、なるほど」と思えるものばかり。このままではいけない、と色々なことを考えさせられた貴重な体験でした。りえこさん、そして山元彩容子さん、ありがとうございました!