知人のたってのリクエストで、辛い料理で有名な天満「ハチ」に出撃。脳天が割れるほど刺激的なカレーを食べに行きます。
同行したカレー党の彼は、まるでおもちゃを買いにデパートへ連れて行ってもらう子どものようなウキウキ状態です。いいトシしたおっさんがヘンなテンションになるほど、「ハチ」はそのスジで有名な店です。


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うっかり見過ごしそうなほど素朴な外観
 
常連らしき皆さんに混じり並ぶこと約20分。9席しかないカウンターに向かって座ると、何もオーダーしなくても店を独りで仕切るおばさんが黙ってカレーを出してくれます。

メニューはカレーのみ。

ルウに生卵を落とすか落とさないか。白米の量を減らすか減らさないか。それだけの選択肢です。
隣では、やっと来れたぜ噂のこの店このカレーああもうたまらんいただきまーす!とばかりに、すごい勢いで食べはじめる彼。
でもすぐ手が止まります。
ハンパでない辛さ。
食べるモノとして作ったとは思えないほどの辛さです。
 
座った9人が長蛇の列を背負って、苦痛で無言になりながら食べ続けるというかひたすら飲み込み続ける、これぞ修羅場。

皿の上にひとくち分も残せる雰囲気がありません。
売切れ終いなので、残すなら初めっから来んじゃねえよ!と周囲に罵倒されそうなプレッシャーを勝手に感じて(たぶん皆そう感じてる)、炎天下のフルマラソンを
失神寸前でゴールするように、気力だけで完食するのです。
ああ、たまらん。
達成感か満腹感か。喜びと怒りと恍惚と虚脱がいっぺんにやってくる瞬間。

 
食べ終えて店を出たらもう2年は来なくても大丈夫だと毎回思うのですが、30mほど歩いて汗をぬぐって落ち着くと、また近々食べに来ようとこれも毎回思い直すのです。
リピーターで店が溢れる理由は、辛さとは別にカレーとしての美味しさや作りがしっかりしているからでしょう。
 
しかし希望が実現したとはいえ…、

予想外の展開で童貞を奪われた男子のように茫然自失の状態になった知人の傍らで、予想外の展開を演出したおせっかいな親戚のオッサンになった気分のランチタイムでした。