駅から大学までの道では、川を跨ぐ長い橋を歩いて渡りました。

橋を渡って右に向かえば学校、左に向かえば道場です。どちらに行くにしても辛く厳しい稽古が待っているわけで、泣いて逃げたい気持ちをこらえてうつむきかげんで歩をすすめることから、我々の仲間うちでは「泪橋」と命名されていました。

生まれた人間が成人するほどの長い年月を経て再びこの橋を歩きましたが、もちろん学校や道場へ行くわけでもないのに、自然に足取りが緩やかになっていくのには自分でも苦笑しました。青年期に深く刻まれた痕というのは、いくつになっても剥がせない皮膚のような感覚ですね。

 

 

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あまりにも変わらない景色で・・・。