リブログしたのは2023年に書いた大祓詞の現代語訳ですが、

今、もっと詳しくその意味を解説されている『大祓詞の「こころ」』小野善一郎・著を読んでいて、祓戸四神について新たに知った事がありました。

 

ここに出て来る瀬織津姫神は、速川の浅瀬におられて、凡てのものの罪穢れを洗い、

大きな海原に流して下さる神様ですが、

本居宣長は瀬織津姫神を禍津日神であると指摘しているそうなのです。

 

その論拠は、伊勢神道書の『倭姫命世記』に

「荒祭宮一座(あらまつりのみやいちざ)、皇大神荒魂(すめおおかみあらみたま)、伊邪那岐大神の所生神(いざなぎのおおかみのうみませるかみ)、名は八十禍津日神(やそまがつひのかみ)なり、一名(またのみな)は瀬織津姫神是なり」

とあることです。

 

他にも本居宣長は、速開津姫神は伊豆能売神(いずのめのかみ)であるとしています。

 

どちらも伊邪那岐命の禊祓(みそぎはらえ)でお生まれになられた神様です。

 

気吹戸主神(いぶきどぬしかみ)は、息、呼吸を司る神様ですね。

 

本居宣長は気吹戸主神を直日神(なおびのかみ)としています。

その論拠は『倭姫命世記』に

「多賀宮一座、豊受荒魂(とようけのあらみたま)なり、伊邪那岐神の生ませたる神、名は息吹戸主、またの名は神直日大直日神といふ」とあることからです。

 

そして最後の罪穢れを無かったことにする速佐須良姫神(はやさすらひめのかみ)を黄泉の国の須佐之男命の娘で大国主神を助けて正妻になる須勢理姫命(すせりびめのみこと)であると述べています。