八坂神社の鈴、激しく降り過ぎ事件について(追記有) | 心の鏡

心の鏡

このブログは主に神道について書いています。ブログタイトルの心の鏡とは内在神を表し、神社のおみくじの神の教に「神様の御光が我が心の鏡に映るその時、凡ての心の曇り、心の闇は晴れゆきて、広き明き御恵みを授かる事が叶う」とあったところから命名しました。

昨年(2023年)11月頃に京都・八坂神社で外国人観光客が、夜間に煩いくらい激しく鈴を鳴らして撮影していたので、日本人がそれを注意したところ、逆切れして暴言を吐いたとか。

完全に神社が宗教施設という認識に欠け、御祭神への敬いの気持ちが無く、周辺住民への配慮も無く、遊び場で自由に面白いことやって撮影して『何が悪いんだ!うるせぇ!』といった態度だったらしい。

前々から京都・八坂神社では外国人に限らず、鈴を激しく鳴らしたり参拝・観光マナーが悪いので、神職や周辺住民は迷惑していて、対応として夜間は鈴が鳴らせないように紐を柱に縛ったり上にあげたりしたようですが、訴訟問題にもなったのかな。

もうニュースになってから半年も過ぎているから今更ですが、

 

八坂神社の御祭神は牛頭天王=須佐之男命。

元は外国(インド)から来た疫病神(疫病除け・厄除け・延命の神様)で、

のちに須佐之男命と同一視され、神仏習合時代では薬師如来とされていました。

 

神社の鈴について

ハッキリした事は分かりませんが、中世ごろから社頭に鈴が付けられるようになったと言われています。

ちなみにうちの近くの神社は数年前から感染予防の為、賽銭箱の上の鈴の緒(紐)を巻き上げて鳴らせないようになりました。

また、元々社格の高い神社は社頭の鈴を吊るさないので、

絶対にそれが無いといけないとか、激しく振れはご利益があるとかないというものでもなさそうですが、一応、社頭に吊るされた鈴の意味としては以下のことがあげられています。

 

神霊を招く道具・災厄を祓う・魔除け

 

鈴は「さやさやと鳴る」と表現され、古代には巫女が鈴を振りながら舞い、神霊を招いて神憑りとなって神の声を人々に伝えたり、災厄を祓ったりしたのでしょう。

また鈴が魔除けになるという信仰は世界各地にも有ります。

古語拾遺(こごしゅうい)の天岩戸神話でも天鈿女命(あめのうずめのみこと)が、鈴をつけた矛を持って舞った事が記されています。

今でも神社のご祈祷など巫女舞で神楽鈴を持ってますよね。

 

 

という訳で、本当は神霊降臨や厄払い、魔除けなどの為だったのに、それじゃ神霊降臨どころか罰当たりじゃないかと思うのでした。

 

追記:当ブログで以前書いた神社の鈴に関する記事です。