お経と祝詞はどこが違うのか?

当ブログ読者のみなさんは神社仏閣巡りをよくしてらして、私以上に詳しくご存じかもしれませんが、まだあまりよく分からない方向けに簡単に書いておきますね。

信仰対象に向かって何か唱えているのは共通していますが、全く違います。

  お経

お経は仏教のですが、お釈迦様が教えを説いていた頃は、口伝えによるもので、まだお経は存在していませんでした。

その為覚えやすいように韻を踏んだ詩の形になっていました。

お釈迦様の没後もこの方法を用いていましたが、誤って伝えられる事もあったので、そのうち文字にして残すことになりました。これがお経の始まりです。

その後、仏教の発展に伴って、様々な「経」がつくられて行きました。

それらはお釈迦様の没後に、お釈迦様の教えの真意追及する為に作られたものです。

多彩な内容の経典が多く作られ、人々の救済を実現する方法ごとに阿弥陀如来、薬師如来、弥勒(みろく)菩薩、観音菩薩、地蔵菩薩など色々な仏が考えられ、それらの経典のうちどれを重視するか?で意見が分かれるようになりました。

これが宗派の始まりです。

 

  祝詞

一方、祝詞(のりと)は、神と人との対話ということができます。

 

お宮参りや七五三や神前結婚式、厄払いなどで神社の正式参拝をした時に、

神職が(神主さん)本殿(御祭神)に向かって、参拝の訪れた者の事と、その願いを叶えてくれるように奏上して(読み上げて)いるのが祝詞です。

 

祝詞は神様の言葉を人に伝えるものもあります。

この場合は、神に奏上するのではなく、参集者に対して読み上げる形になります。