昨日、山王日枝神社で庚申の日限定の巫女による祝詞付き開運おみくじについての話のづづき。

 

最後に参列者に代わって、おみくじの筒を巫女さんが振って、出た棒の番号を見て祭員に伝える時、私の番の時は、巫女さんの表情が『あちゃ~』『うわ、まずい、ヤバいっ』みたいに変わったように見えました。そして『お気の毒に…』みたいな声のトーンで祭員に番号を伝えていました。

それでまあ、手渡されたのが「小吉」…『いや、そんなに悪くないよ?』と思って、

巫女さんと祭員さんに「ありがとうございました。」と感謝を申し上げてきました。

 

最近、小吉が多いんです、私。

先週、冬至の日にお参りした神社2社ともおみくじ小吉だったし、むしろ、私より神社側の神職とか巫女さんの方が渡す時に気にされているようですが私は大丈夫です。

おみくじは吉凶を見るより和歌の意味とか神様からのお告げ文を深い所まで汲んで読むものと心得ていますから。

 

ちなみに、おみくじ吉凶判断の順番ですが、寺社によって異なりますが、一般的には縁起がいい順に、大吉・中吉・小吉・吉(又は半吉)・末吉(又は末小吉)・凶(小凶・半凶・末凶)・大凶の7段階もしくは12段階で表される場合が多いらしい。

これまでに私が引いたおみくじで「平(たいら)」っていうのもありました。平穏無事で良い運勢のようです。

 

それで、話を元に戻しますが、その猿田彦神社のおみくじには、神話で猿田彦命が天孫・瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の道案内をした由来からでしょうか、番号、吉凶の次の段には「恵方」が記されていました。

 

私が引いた事のある他の神社のおみくじだと、「恵方」っていうのではなく「方角」で、

それは項目に無いか、あっても和歌・運勢などの下の段の、その他の項目と同じ小さ目の字でしたが、これは道案内、道開きの猿田彦神から頂けたおみくじならではの配置と大きさの字だなぁと思いました。

 

私の場合、恵方は「北」でした。

 

このおみくじ専用の紙袋には「御諭(おさとし)」と表書きがありましたので、私もおみくじの内容を猿田彦神からの「御諭」と、とらえたいと思いますが、そこにはこんな御諭が書かれていました。

 

 到着までの過程もまた楽し

地道な努力により堅実に発展していける運勢。

成功への楽しみは目的達成だけでなく そこへ辿り着くまでの過程にもあると心得て ゆっくり進め。

 

なるほど、目的達成、物事の成果、結果という遠くにある到着点だけ目指していると、たどり着くまで苦労や失敗、挫折の連続ばかりに思えてきて、長い間苦しくて人生楽しめない。

でも、そうじゃないんだ、成功への楽しみは試行錯誤しているその過程にもあるんだよ、焦らずにゆっくり進めと御諭を頂けたんですね。心温まりました。

 

それから読んでいて思わずクスッと笑ってしまった事象別判断の項目が、

 

 願望 かなわなくとも、幸せに生きられます。

 

こ、これは、今までに無い一言でして、意表を突かれたというか何というか。

これまでに引いたおみくじですと、大吉だと「願望」「願い事」の項目は…

「望みのままです。人の言葉に迷うな」とか「思う通りになる。早くて吉」

「出来かねるように危惧を覚えるがのち調う」「金銭その他、万事心任せです。安心油断大敵」「初めは思わしくないがのちは必ずよし」などで、

中吉では「急には無理 控えてよし」「信心深ければ思いのままなり」

小吉・吉でも「人の助けを得て叶う」「慌てずゆっくりと事を進めればよい」

「事を急かすな。成功を妨げる」「あせらず騒がずゆるゆる進めばよし」

「あせるな人に任せれば吉(又は叶います)」「叶いがたく利なけれど後(のち)自然成就す」

 

…と、まあ、こんな風に、あくまで願望・願い事に対して、叶うとしたら、そこで油断しないように注意事項を、そして中吉以下で難しいようなら、叶えるためになすべき事や心構えや人の助けを得るようにと書いてあったわけですが、猿田彦神社のおみくじ小吉では願望自体バッサリ!

 

願望が叶うか、叶い難いか?どうしたら願望が叶うのか?なんて、己のつまらぬ願望に執着すること自体が道を間違えているようです。

たぶん、叶わないの前提で、あなたのそんな願望、どうでもいいんです、叶わなくても幸せに生きられますってことなんでしょう。

笑い泣き

 

それから道案内・道開きの神だけあって「進路」という項目もありました。

私は他の寺社のおみくじでは「進路」という事象別判断の項目は見た事がありません。

 

で、それは私の場合「覚悟を持って進めばどの道も良し」でした。

 

覚悟を持って進めば、という条件付き。

『この道でいいのかしら?』『どっちがいいのかしら?』と進路を迷うのは、つまり、その前に自分の覚悟が足りない、持っていないからだという御諭でしょうか。

 

その他、健康は「早寝早起き基本の生活を整えて」

好機は「思いがけないタイミングで来ます」とか。

 

そんなこんなで、とても楽しい年末の道開き参拝となりました。