悪夢を見た時の呪術
これも『日本の呪術』のコラムから引用させていただきますが、著者はコラムの最初に、『平安時代に素人の間でも行われていた、現代でも役に立ちそうな平安時代の「家庭の呪術」をご紹介。』と書いていたのですが、私は『いや、それは現代で実行するのは無理だろう』『そんなことしていたら変人にしか見られないよ』『そんな事したら危ないよ』と、突っ込みを入れながら楽しんでおります。
さて、今回は悪夢を見た時の呪術です。
私は昔、嫌な夢を見た後は夢を食べると言われている「ばく」という動物がいて、その名を3回くらい唱えるお呪いとか、風水で家の中心から見て南西方面に寝ている場所が有ると悪い夢見たり精神的にダメージ受けやすい事があるから、そこに寝ているようならベッドの配置を変えるか、変えられない場合は、せめて頭が入らないように寝る。
またシーツやカバーなど寝具を新調するか洗って、布団も干して清めるという方法も聞いたことがありました。
しかし平安時代の家庭の呪術では、
身代わりの人形(ひとがた)と火や水を用いて、
仏教に帰依する意味の「南無」から始まる呪文を唱えたり、陰陽師の祓詞のような呪文を東向きの戸か窓の所で唱えた後、人形に火をつけたのや、人形と水を戸や窓から棄てるというものでして…
悪夢を現実にしないためと言いつつ、
現代日本で火をつけた人形を戸か窓の外に棄てたら、
自宅が燃えたり隣近所への放火になって、
悪夢以上に悪い現実を招きそうでした。
そこで私としては、それなら自宅でやらずに
お寺の護摩壇・護摩木がある所にお参りして、
厄難消除の護摩木供養をしてもらう。
または神社なら祓戸大神の祀られている所にお参りするか、6月・12月(夏越か年越)大祓の時期が近づいていれば、
あちこちの神社で、その人形(形代)が置かれている事が多いので、人形で体をなでて息を吹きかけたのを神社に預けてお祓いしてもらうと安全安心だと思いました。