ポエジーなブログをアップしました。 | 爆烈QUEST つー

爆烈QUEST つー

人生は、冒険だ。

間一髪。
夏を告げる鐘のように雷が鳴って
夕立が地面を叩く。まるで拍手、
緞帳みたいに雨があがる。
空の半分が昏く、もう半分は明るい。

自転車のサドルがびしょびしょになる前に
ドラッグ・ストアのビニール袋を巻けた。
空気穴みたいのがあいてて、
一度水を吸い込むとケツをしとどに濡らす。

階段にどんにゃぐと横たわってた
マンションねこがエサをよこせと
ぺたんこの靴つっかけた足首に
まとわりついてきた。

いつもの場所は雨に濡れるので
別のところを手で丁寧に払って
エサを出す。横で虫が死んでいた。
食べ終わりに床までなめるので
できれば綺麗にしてあげたい。
エサを食べはじめると何をしても
反応しなくなる。手を振って部屋に戻る。

SNSを覗くと
夏のはじまりと夕立へのコメントがアメアラレ、
色んな表現で描かれてて
僕はねこみたいに笑う。
回る扇風機、傾ぐ食器、台所のシンクへ
蛇口からじょぼじょぼと水が落ちる。

しょんべんみたいな内容の投稿を読んで
正に社会の窓だなと、うまいこと言った気分。
アイドルが自撮りをあげ、アイドルじゃない人も
自撮りをあげ、絵を描く人は絵をあげ、
会社員は音をあげる。
覗いていた小さな社会の窓を閉じ、
閉じていたベランダの窓を開けた。