前回はどんな回路にするかを検討しました。

今回は、PotPusherの操作性に焦点を当ててみます。

 

 ワウペダルは足で踏みますよね。ボリューム奏法では、小指でボリュームポットを回します。そして、演奏家は練習の結果、それを自在に操ります。同じように、PotPusherも練習次第で満足いく操作ができるかどうかが肝心です。

 

・演奏中にリズムに合わせて思い通りに操作できるか?

 PotPusherが演奏中に操作しやすい位置や形状でなければ、機能を十分に発揮できません。

 

・音がしっかり追従するか?

 足で操作するワウペダルと、指で操作するPotPusherでは、スピードや器用さが全然違います。速い演奏でギターシンセの音色変化がどこまで追従できるかは、実際に試してみないとわかりません。

 

 これが難しいようであれば、GK-VOLを使えば十分で、PotPusherの存在意義は失われてしまいます。

 

自分が欲しい音表現

 私がPotPusherで考えている音の表現は次の3つです。

 

発狂寸前の音

 ロングトーンでフィードバック音を原音に混ぜる音量を変化させ、「限界ギリギリ、発狂寸前」のような音を手元でコントロールできれば最高です。

 

意識寸断の音

 高速反応が可能なら、「意識を寸断するスライサー音」を手元で表現できるかもしれません。PotPusherはポテンショメータですが、スイッチ的な使い方もできそうです。ガッツスイッチ(#0-6 キルスイッチ再考 消音?発音?オーマイ.ガッツスイッチ)として使える可能性があります。

 

スローな音

 バイオリン奏法で小指でボリュームポットを操作するのは練習が必要で、私はまだうまくできません。PotPusherを使えば、より簡単にコントロールできるかもしれません。

 

どんな形でどこに取り付ける?

 今回、「PotPusher」と「切替スイッチ」をギターに取り付けます。どちらもストラトキャスターのピックガードに取り付ける予定です。

 PotPusherの操作性に関わるので、位置や形が非常に重要です。センサーはフィルム状で平面なので、位置がわかりにくく、滑ると適切な圧力がかけられません。操作しやすいように、センサー部分の直径8mmの突起がよさそうです。右手の指ですぐに触れる形状が理想的です。

 

 革の端切れなら、以前、ギターストラップを作成したときに使用した直径8mmの穴あけポンチの中に残っているかもしれません…あっ、ありましたw ちなみにストラップ作った時の記事は、「#6-2 黒の革のシンプルなストラップ」です。

 

 

 念のためこの直径8mmの革をのせた状態でもセンサーの抵抗値をチェックしました。感度がおちるといった問題はありませんでした。

 

PotPusherの位置と形

 マスキングテープで位置を調整しながら、ちょうどよさそうな位置を探しました。演奏中に薬指があたる位置(#0-3 ギター演奏時の右手小指とキルスイッチでジレンマ領域と呼んでいた位置)がよさそうです。

 マスキングテープは表面がツルツル滑るので操作しにくいのですが、革であれば滑りにくく具合がよさそうです。現在はポンチで抜いただけの円筒形の突起ですが、ドーム型の方が操作性が高いかもしれません。

 私の場合、中指で操作する形になりそうです。

 

 

次回、「#2-9」では実際の製作についてご紹介したいと思います。