ロリポップのHPを閉鎖。一部記事を転載。
<百聞は、一見に如かず!>
YouTubeにてNHKのハイビジョン特集、「五木寛之 21世紀仏教への旅」をまとめて視聴。違法なのだろうが、大変有益であり、非常に勉強になった。映像の力を強く感じた次第。百万言を費やしても伝わらないであろう内容が一瞬で伝わってくる。第一集のインド編では、ブッダ最後の旅の足跡を五木氏が辿るのだが、描かれるインドの風景は、二千数百年前の姿そのもののように思われた。インドの風土を背景に、朗読される仏典があまりにマッチするのに驚く。第二集、韓国編では、華厳経が、広く受け入れられていた歴史を知り、登場する僧侶の発言が、あまりにまっとうなのに驚いた。第三集のブータン編では、仏教が生きている社会が、如何にのどかで平和であるかを思い知らされた。第四集、フランス・中国編では、一方で、フランスにおいて禅が如何に正しく理解され、実践されているかに驚くこととなり、他方、中国において弾圧の嵐をくぐりぬけ仏教が復活しつつある実情を知ることができた。また六祖慧能の座禅が如何に自由闊達なものであったかを初めて知ることとなり、大変驚いた。第五集アメリカ編では、五木さんの他力の思想が、アメリカの明朗な自力の思想と火花を散らすシーンがあり、思わず目を背けてしまったが、別の場面で五木さんが示した、慈悲の「慈」ばかりに光が当てられ、「悲」が忘れられているとの指摘には、鋭いものがあり、仮に五木さんが病んでいるとしても、その思想には、健全性があると感じた。最後の総括で、仏教は各地で多様に変化しつつ、地下水のように染み込み生き延び、世界に影響を与え続けてきた。21世紀において仏教は、諸宗教の対立を越える可能性を持つとされたのは、極めて重要で妥当な指摘と思われた。書物に埋もれていては、決して得ることができない、仏教と世界の現在を鮮やかに描き出してくれたNHKと五木さんに感謝したい。

