彼女のいるこの世界 | 僕が心臓のネジを巻く時

僕が心臓のネジを巻く時

出来れば僕が動かなくなった後でも、この世界が平和であって欲しい。大切な人達が幸せであってほしい。

分かり合いたくても

分かり合えなくて

知りたいのに

聞けなくて




笑わせようとして

怒られて

喜ばせようとして

泣かせて





何度言っても

伝わらなくて

何度聞いても

信じられなくて





遠くにいるのに

素気なくて

近くにいるのに

もっと素気なくて




大事なことなのに言えなくて

愛しい人だからこそ言えなくて





そうやって僕らは

いくら同じ時間を過ごしても

いくら向き合っても

分かり合えなくて





同じ場所で違うものを見て

同じ時に違うものを聞いて

僕らはすれ違って行く






それでも分かり合いたくて

それでも伝えたくて

そうやって時は流れ

僕が彼女の事を分かったのは

彼女がこの世界を去った後





その時言った彼女の

「ありがとう」が

すべてだったのに

それを素直に受け入れられた時

僕の「ありがとう」を伝えるべき

彼女はこの世界にはいなくて





上を向いて泣きました

涙がこぼれないように泣きました

彼女にだけ見えるように泣きました

何時間も泣きました

彼女と向き合った時間を思い出して泣きました

彼女が怒った顔を思い出して泣きました

彼女が泣いた顔を思い出して泣きました




そんな風にして

彼女のことだけを考えて

生きていたい