以前、サイバーエージェントの担当役員である日高さんに、「(みんなの考える)アプリの企画のほとんどはジャストアイデアなんだよ」という話しをされたことがありました。
ジャストアイデアというのは、つまり「思いつきと大差ない」という意味です。
時間をかけて考えてきた企画がそうなってしまうのはなぜなのでしょうか?
ここ数ヶ月の経験から思うのは、多くの場合、そういった企画はプロデューサーの「これをつくりたい!」という思いに引っ張られて『一番大事なところが曖昧なままになっている』ということです。
勿論、我々のようなコンテンツビジネスでは、プロデューサーの「つくりたい」という気持ちが全ての原点です。
ただ、ビジネスとしてやる以上は、それに加えて絶対的に重要なことが2つあると思います。
①つくりたいものが実際につくれること。
②つくれるものが勝てるものであること。
とてもシンプルで当たり前と言われれば当たり前のことです。
①は、(技術的に)×(資金的に)×(時間的に)といった条件をクリアして、「これならつくれる」といった裏付けがあることを意味します。
②は、それがヒットする基準を満たしたものか、という点です。
既に類似サービスがある場合はそれを超える品質や機能などの明確な『差別化』が必要です。
それが他にはないものであれば、よほど慎重に、『なぜまだ存在してないんだろうか?』、『既にあるけどヒットしてないだけじゃないか?』、『やろうとしたけど諦めたんじゃないか?』、なぜだ?なぜだ?なぜだ?と考え抜く(調べ抜く)必要があると思います。
これはアプリの企画だけではなく、事業や商品を考える時にも共通します。
とくに我々の主戦場であるiPhoneアプリにいたっては、既に全世界で30万~40万のアプリが存在すると言われており、自分にとってのヒラメキやアイデアを過信することは命取りです。
当たり前のことであるはずなのに当事者になると忘れてしまうので何度も何度も自分に組織に唱え続けなければいけないと思っています。
偉そうなことを書いていますが僕自身が反省する機会があったので(汗)
ブログに書いた以上は矛盾したことは許されない!という気持ちを込めて備忘録として残しておきたいと思います。