サイバーエージェントにはG職とP職という二つの職位があります。



入社して経験を積めばいずれこの2つのどちらかを選択しキャリアップしていくわけですが、G職は管理職グレードとして、P職は上級専門職として存在しています。



若手の社員と面談をしていると、どちらになれば良いのか分からない、と言われることがあるのですが、そういう時は、どちらも会社に貢献し認められた存在であることには変わらないので、なりたい方を目指して欲しいと話しています。



ただ、この2つの職位が果たす役割は、全く別物だと考えています。



例えるなら、スラムダンクに登場する赤木と流川がまさに象徴的です。それぞれ、赤木はG職、流川はP職の本質を体現していると思うからです。



赤木は常に誰よりも彼自身がチームの目標達成を強く望みそのために行動しています。それ自体が他の誰でもなく彼がリーダーであることを示していますが、素晴らしいのは、チームの誰よりも“大人”であることです。



確かに顔も老けていますが、1~2年しか年の変わらないはずのチームの中で、彼は圧倒的に大人だと思います。



会社組織でも稀に管理職のポストに就いても、チームの成長や成果よりも自身の評価や権威にプライドを追い求めてしまう人がいます。



リーダーが個人的な関心や刺激を優先して行動してしまうと、チームが勝つために何をすべきか的確な判断ができなくなってしまいます。



また、そんなリーダーを見て、メンバーは委縮したり、シラケてしまいます。



それでは、赤木のように強いチームを育て目標達成まで導くというリーダー本来の役割はまっとう出来ません。



一方で、流川は他のメンバーより圧倒的に優れた能力を持ち、それでもなおストイックに自分を追い込み成長を求める姿はP職そのものです。



ただ、それ以上に彼が理想のP職であると感じるのは、劇中に描かれる彼の精神的な成長にあり、試合を重ねる中で、「自分のためではなく、チームのために、自分がもっと強くなるんだ」と考えるようになることです。



これは有名な台詞ですが、「日本一の選手ってどんな選手だと思う…、きっとチームを日本一に導く選手だと思うんだよな。オレはそれになる。一歩も引く気はねーぜ。」と。しびれますね。



この例え話は、自分がマネージャーになりたての頃、同期と熱く語ってたネタなんですが、G職を赤木に例えると見た目で一方的にカッコ良くないイメージを持たれるのが嫌であまり話してきませんでした。



しかし、待ち人の最中に一人で寄ったマン喫で、久々にスラムダンクを読んだ勢いで投降した次第です。